97.8.17の独り言

ボストン・レポート その2

 今回は、前回の続きなので、突然はじまります・・・。

写真映りが悪いJobs
 さて、予定の9時を少しすぎた頃、おもむろに合併してしまったMac World誌発行のIDGとMac User誌発行のZDマック部門が作った新会社代表が登場。エキスポの主催者として挨拶した後、彼に紹介されて、ついにJobs登場です! 会場内は大歓声。

 はっきり言って、それまで私は写真で見るJobsに特に深い思い入れはありませんでした。有名人なので、会えるのは楽しみでしたが。大体、マック・ユーザーになったのも超偶然だったし(ちなみに、出張に持参したのは東芝のノートでした(^^;...。貧乏なんで自分のノートを買えず、借り物です)、昔はコンピュータに全く興味がなかったので、過去のアップルの話を知ったのも仕事がらみです。そこらによくいる典型的な白人男性同様、前髪前線が後退して頭頂部が寂しくなった、ちょっとこぎれいな顔のおじさん、くらいに思っていました。

 しかし! 登場したのは見る者の目を惹きつけて離さない、誰にも反論の選択肢を与えないような、表情をあまり崩さない涼しげな顔の、まさにカリスマそのものだったのです。(Jobsの顔をもっとよく見たい方はこちら)会場の高い天井にまで届くような熱気、人の前に立つことが天職のようなJobsの立ち振舞い、耳ではなく意識そのものに訴えかけるような言葉を越えたJobsのメッセージ・・・。気付けば、すっかり雰囲気にのまれて、Jobsの一挙手一投足に目を奪われ、ひたすら彼をみつめている私がいました。

司会者がTシャツを投げようとすると
みんな、目の色変えて構える(^^;...
とってもイイ人そうでした
 とにかく写真で見るのとは大違い。その、ズームレンズ越しでアップになった、いつまでもみつめていたいような顔に、メモを取ることはもちろん、シャッターを押すことさえ忘れてしまいそうでした。(提携に関する話は、あまりこのページで書きたくないので興味のある方だけこちらをどうぞ)

 次のガイ・カワサキ(顔が大きかった(^^;...)の講演の後は、すかさずホテルに戻って原稿を送ったのですが、どうしてもJobsの顔が頭から離れなくなってしまいました・・・。徹夜明けに、あの衝撃は大きすぎました。その後は、一仕事終えて仮眠のつもりがナント9時半まで眠りコケてしまい、慌てて再びボストン中央部へ。10時からボストン湾で、アップル主催の花火大会があったのです☆

 今度は迷うことなく市街地で高速を降り、すでに馴染んでしまったグチャグチャのボストンの街を方感覚だけで走ってゆくと、見事にばっちり見える場所に到着。皆に習って二重駐車で車を捨て、久々の腹に響く近距離で花火を楽しみました。今年も東京湾華火は見られなかったけど、まぁいいや、Jobにも会えたし(^^...♪

アメリカの街のゲーセンは日本より20年遅れてますから
モトローラのレーシング・ゲームには長蛇の列
 翌日からは、エキスポ本体にでかけて行きましたが、普通のビジネス・ショー的なエキスポと違って、とにかく盛り上がりがすごいのです。販売コーナーには、バーゲン会場のような人だかり。デモの参加者たちは、司会者が投げるTシャツをなんとしても受け取ろうと目は真剣そのもの。これがまた、さすがにマック・エキスポだけあって、普通のエキスポで配られるような白地にプリント、といった寝間着にしかならないようなTシャツと違い、各社ともデザインも格好よく色地のものがほとんど。白人男のセコサたるや本当にすごいですから、ほぼ同時にTシャツをつかんだ白人男性同士がお互い手を離さずに、しばらく睨み合っている場面も目撃してしまいました。

 一番、激しかったのは、ライセンス問題でも気を吐くPower Computingのショー。本格的なクイズの正解者への最高賞品はデスクトップ・マシン、他にもアプリケーションやボードなどを賞品にして、ホントに太っ腹。満員電車状態の中で、
最終日になっても開場を待つ人の群が・・・
誰もが解答者として指名してもらおうと必死です。私の隣では150キロはあろうかというデブが、手を挙げながらばんばんジャンプするので、足を踏まれるのではないかと恐怖でした(^^;...。(Power Computingコーナーの写真つき説明が見たい方は、こちらをどうぞ)

 これは、エキスポというよりお祭りですね。私も仕事でこんな楽しいお祭りに参加できて、幸せです。ついでに、Mach 5 & 2400欲しい病にかかってしまい、困っております。宝くじでも買おうかな? 会場の熱気にあてられて、気分がすっかりハイになってしまいました。そして、もっと重症なのがJobs病だったりします(^^ゞ...。以来、雑誌に載っているJobsの写真を見ただけで、ときめいてしまいます(我ながらアホか(^^;...)。あぁ、彼をカリスマと呼ばずして何と呼ぼう。頭の中は、すっかりJobs色?・・・。


 翌週、出社しても未だハイな私に対する様々な反応。

  • その昔、誰もアップルを知らない頃、大手新聞社の駐在としてウォズニアックにインタビューしたことのあるという社長曰く「いやぁ〜、ウォズニアックの方は写真の通り、ただのおっさんだったよ」。
  • 私の原稿を「熱が入りすぎてて、くどいよ」と削った編集の女性曰く「カリスマなんて、麻原彰光みたいなもんでしょ」。ま、いぃ〜んですけどね、別に(^◇^;)...。
  • 隣席の男性同僚「背は高いんですか?」など、ひとしきりJobsに興味を示した後、「ふぅ〜ん、Jobsって、そんなにかっこいいんだ・・・」と妙にしみじみ呟く。

     次回は、現地で突然、アメリカの北東の果てが見たくなってでかけた週末のドライブのお話など。


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