随分前の独り言の続き、というわけでもないのだが、またまた飛行機の話。
要するに私って、「旅客機」での移動が嫌いなんだな・・・と思う。搭乗前の荷物検査から、国際線なら入国審査を経てベルトコンベアーを流れてくる荷物を受け取るまでのすべてが、かなり高い確率で私を不愉快にする。日常的に旅客機で移動する必要がなかった頃は、物珍しさも手伝って「飛行機での旅」はなかなか楽しかったような気がする。おそらくその頃は、セキュリティがえらく緩かった上に、猫も杓子も飛行機に乗る時代ではなかったので乗客にも変な人(?)が少なく、不愉快な目に遭う確率が低かったのだろう。ちなみに、小型機(ヘリコプター含む)での遊覧飛行やアクロバット飛行などは大好きである。
5月15日から2週間ほど日本にいたのだが、日米往復にはノースウェスト航空(NW)を利用した。LAのNWのカウンターにおける荷物検査の手際の悪さは、前月にNWで日米往復した友人から聞いていた。それにしても、聞きしに勝る手際の悪さだった。普通、預ける荷物のX線検査が済んでからチェックインカウンターに並ぶものだと思うのだが、ここは何故かチェックインして搭乗券を受け取ってから別の場所まで大荷物を持って移動し、再びさんざん並んだ挙げ句にX線検査機に荷物を入れた後、機械の裏側に回って自分の荷物が無事に検査を通ったことを確認するという、実に馬鹿げたシステム(?)になっていた。一番間抜けなのは、機械の裏側で自分の荷物が検査をパスしたかどうか見届けなければならない点。本来、乗客が入るようにできていないと思われる狭い場所に大勢がひしめき、皆が首を伸ばし、時に左右に首を傾けながら自分の荷物を目で追っている。実に間抜けな光景である。
おまけに私の時は、並んでいたX線検査機が壊れやがった。さんざん待たされた挙げ句、別の検査機まで全員でぞろぞろと大荷物を引きずりながら係官の後について大移動である。あ〜、間抜け!
しかしまあ、これに関しては単に手際が悪いというだけで、呆れはしたものの特に腹は立たなかった。(こんなことでいちいち腹立ててたら生きてけない)
機内で隣席になった乗客に関しては、9割ぐらいの確率で不愉快なのでいちいち覚えていない。赤の他人(しかも大抵はおっさん)と超至近距離で長時間過ごさなければならないことからして、まず不愉快だ。5メートル離れていれば気にもならないことでも、5センチ横でやられたら気になりまくり。おやじって息臭いヤツが多い上に、堂々と大あくびしたり大きなため息ついたりしやがるから、よく瞬間的に殺意が沸いてくる・・・
ま、この手の毎度の出来事は、下りたらすぐに忘れてしまう。前後の乗客まで不愉快だったり、近くでガキがぎゃーぎゃー泣きわめいてたりしたら、下りてからも多少は印象に残るかな。
ちなみに往きの機内は、隣席が空いていたし、機体も新しかったので、少しは楽だった。
そして帰り。成田のNWの大荷物のX線検査は、昔から嫌いなんである。使い捨てライターをスーツケースに入れていると、間違いなく発見されて没収される。喫煙者だった頃、(日本で買ったほうが安いし色やデザインも可愛いから)スーツケースにお土産も兼ねてたくさん使い捨てライターを入れていて、全部没収されてムッとしたことがある。私の経験では、NW以外の航空会社でスーツケース内の使い捨てライターにケチつけられたことはない。
今回は、チェックインカウンターエリアの入り口で、機内に持ち込む手荷物までX線検査機に入れるように言われ、まず頭に来る。手荷物は、どのみち搭乗エリアの入り口で検査される。今ここでX線を通すことに一体なんの意味があるんだ?! なんでそんな無駄なこと、しなきゃいけないんだ?! そんな空港、他に知らない。全然、理屈が通らない。無駄なこと、理不尽なことは死ぬほど嫌いである。
一応「これは預けない」と言ってみたけど、非常に無愛想な職員に「それでも検査することになっている」と実に偉そうに言われた。それがNWの方針なのか、成田空港の方針なのか、聞かなかったことを非常に後悔している。次回こんなことがあったら絶対に聞いて、後でNWなり成田空港なりに文句言ってやる。
そんなわけで少々ムッとしながらX線検査機の反対側で荷物が出てくるのを待っていたら、内側にいた職員に「1人ですか?」と聞かれた。素直に「そう」と答えたら、「現在セキュリティを強化しているところなので、荷物検査に協力してくれ」と言われた。要するに、ランダム検査に引っかかったのである。私の不機嫌度、さらに激しく上昇。連れがいたら引っかからないのか?!とか、拒否したらどうなるのかとか、聞いてやれば良かったと後から後悔。前述の件といい、こういう時にとっさに言い返せない自分にも腹が立つ。
911テロ直後は非常に厳しかった米国内線搭乗時の荷物検査も、最近ではすっかり緩くなった。ノートパソコンを立ち上げてみろと言われることも、ランダムスクリーニングに引っかかることも、まずなくなった。それなのに、なんでこんなところで引っかかってんだよ・・・。X線検査に引っかかったのなら諦めもつくけど、そうじゃないのになんで?! 覚悟してないところでこういう目に遭うと、余計に腹が立つ。アメリカでは今でも手荷物検査時はパソコンを鞄から出さなければならないのに対し、日本なんてパソコンが入ったままの鞄をX線に通したって何も言われない程度の検査基準の国なのに、ホントになんでこんなところで・・・。あー、ムカつく!!
大抵の人のスーツケースが(特に復路の場合)そうだと思うけど、パズルのように荷物を組み合わせて、ギリギリのスペースに無理矢理雑多なものを詰め込んである。そもそも他人に見られたくないし、万が一中身を出されてしまったら、元通りに詰め直すのも大変である。「この人が悪いわけではない」と知りつつも、実際に私の荷物を検査することになった職員に、超不機嫌な怖い顔でガン飛ばしながら応対する私・・・。なにか聞かれた時の返答も超ぶっきらぼう。気の毒なこの職員はビビりながら、中身は出さないようにして、本当にざっと形だけ、私の2つのスーツケースを調べていた・・・
機内はあいにく満席。おまけに古い機体。座席の前後間隔が狭いし、前ポケットの周囲の布は破れてるし、背もたれは驚くほど少ししか倒れない。機内食は、ビーフと言ったのにチキンを配られるし(いざ食べるまで気付かなかった私も私だけど・・・。渡された瞬間に気づけよ・・・)。もう、今日はツキがないんだ、と観念して、(背もたれが倒れないので)壁に頭を押しつけてとにかく寝る努力をした。
ついでに、米入国審査は、何故か米国在住者の列のほうが、訪問者の列より混んで時間がかかっていた・・・。そんなことって、あるのかよ・・・。ちなみにもちろん(?)、INSPASSの機械は動いていなかった・・・
日本滞在中、「東京は一体いつから5月に梅雨入りするようになったんだ?!」というくらい、連日曇天もしくは雨だった。実家の前の道路が川に変わり、家から出られなくて困るほどの集中豪雨にも遭遇した。平均して気温も低く、「風薫る5月ってなんのことですか?!」「五月晴れって、どこの話?!」という感じであった。(LAに戻ってから、5月だというのに本州に台風がやってきたという話を聞き、「5月に梅雨」で騒いでる場合じゃないな、と思ったケド)
持って行く服の選択も誤りまくり。着ていった上着は薄過ぎて寒いし、持っていった半袖や袖無しのシャツはほとんど出る幕なし。買って済まそうにも、店頭には夏物以外あるわけない。春先に日本のウェブサイトから、実家を届け先にして買った冬物バーゲン品の上着があって、本当に助かった。
そのくせ、いざ帰るという日になってそれまでになかったような実に素晴らしいお天気。嫌がらせか?! まあロサンゼルスに戻れば秋までは雨には遭わないだろうからいいや、などと思いながら帰ってきた日のロサンゼルスはこれまた曇天・・・。夕方には小雨まで降ってきて、呆れる・・・
#結局、私のせいかい・・・?!
#私がはるばる雨雲引き連れて移動してるんかい・・・