2001.9.9の独り言

 なんかこう金の話ばかり続いて申し訳ないのだが、今回も金の話・・・というか、「いかに金がないか」の話だな・・・

 少し前になるのだが、8月最後の週のこと。この月末は、ロサンゼルスに引っ越してきて以来、最も金のない月末であった。2回前の独り言に書いたように8月は近い将来の出費の原因となるできごとがいろいろとあったのだが、この時点で実際にすでに支払い済みだったのは車の保険料くらい。スピード違反の罰金は、未だにいくらになるのか知らない。取れてしまった義歯に関しては、歯茎の専門医のS先生のところでも、めでたく材料費しか取られないことになった(・・・と言っても、合計800ドル以上かかるのだが、まだ実際に払ってはいない)。

 それなのに、金の回し方を失敗したのか、読みを誤ったのか、とにかくとてつもなく金がなかった。

 銀行の残高もぎりぎりだったのだが、手持ちの現金がさらにとてつもなく乏しかった。しかし、前の週に税務署から、ブッシュの減税政策による還付金の小切手が間もなく届く、という通知をもらっていた。どうせこれを預けに銀行に行かねばならないから、その時に現金を下ろそうと考えていた。要するに、何度も銀行に行くのが面倒だった。

 そんな8月最後の水曜日。営業の人間と一緒に雑誌の取材に行くことになった。取材は午後1時からなので、打ち合わせも兼ねて一緒にお昼を食べてから行きましょう、ということに。私は、お昼を割り勘するほどの現金も財布に入っていないことが最初からわかっていたので、小切手帳を持って行った。

 ぶっちゃけた話、この日の所持金7ドルであった・・・

 博多ラーメンにそぼろご飯のセットを美味しく食べ、昼代1人10ドル。「すいませんねー (^^ゞ...」と営業の彼に20ドル払ってもらい、彼に10ドルの小切手を書いて渡す。・・・しかし、これがまずかったというか、甘かったというか、金がないのは自分だけだと思ったのが敗因であった・・・

 取材先は、マンハッタン並に(?)駐車場代が高いダウンタウンの高層ビル街にある。取材自体はなごやかに進み、雑談も盛り上がり、「すっかり話し込んで、長くなっちゃったねー」などと言いつつ車に戻った・・・ら・・・

 駐車場代、18.55ドル也♪

 当然足りるものと確信して、車の窓から10ドル札を握りしめた左手を自信を持って駐車場出口の係員に差し出した営業の彼が一瞬固まった。

 ・・・実は彼も、この日は最初から30ドルしか持っていなかったらしい。昼に20ドル使い、現在の所持金10ドル。私はと言えば、駐車場の配車係にチップで1ドル渡してしまったから、さらに貧乏になり、所持金6ドル。2人の所持金をすべて合わせても、駐車場代に足りないという・・・

 いい大人が2人して、とほほ・・・としか言いようがない・・・

 一応、クレジットカードが使えるかどうか係員に尋ねる彼。係員は、出入口に最も近い身障者向け駐車スペースを指差しながら「ATMに行って来るなら、そこに車停めていいよ」と、親切な(?)答え。ここでふと、今日は小切手帳を持っていることに気付いた私。尋ねたところ、小切手なら使えると言う。どうにかATMに走らずとも無事に支払いを済ませられた我々ではあったが、さすが夏休み明けの月末(そういう問題か???)。みんな、貧乏なのねん・・・

 ・・・とまあ、笑ってる場合じゃないのだが、ほとんど笑っちゃいながら帰って来たら、郵便受けに税務署からの手紙が入っていた。普段だったら、税務署からの手紙なんて受け取った日にゃぁ「一体、何の用だよ?!」といや〜〜〜な気分になり、封を切るのが非常に怖いのだが、この日ばかりは「待ってました♪」という気分。当然、還付金の小切手が入っているものと思い、それはそれはうきうきしながら封を開けた・・・

 ・・・・・・・・・・

 この時ほど、税務署がムカついたことはなかった!!!!!
あああああ〜〜〜〜〜〜〜〜、ムカつくムカつくムカつくムカつく、ほんっとぉ〜〜〜〜〜〜〜〜にムカつく!!!!!
 今はもう、すっかりのど元過ぎて熱さを忘れているのだが、この時はホントこんな↑気分であった。

 この1年半で最も貧乏なこの月末に、前週の「税金を返金するよ♪」という通知は、まさに地獄で仏。そらもう、ほんっとぉ〜に嬉しかったのである。それなのに、その日届いた封筒には、2〜3週間前に約4000ドル追加で払えと通知をよこしたクソむかつく部署から、あんたの300ドルは追徴分から差し引いておいた・・・と書かれた手紙が入っていたのである。

 それとこれと(ブッシュの全員一律の減税政策による還付金と私個人の追徴金と)は、別問題だろ〜〜〜〜〜が!!!!! だったら初めから300ドル返すなんて手紙よこして、ぬか喜びさせるなよ!!!!! まずはとりあえず今すぐ300ドル返しやがれ!!!!! あああああ〜〜〜〜〜〜〜〜、ムカつくぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!! ぜぇぜぇぜぇ・・・(というほど、この時、金がなかった・・・)

 9月に入っていくつかギャラも入り、月初が連休だったので少々きわどかったのだが、どうにか銀行残高をマイナスにせずに切り抜けられた。先週は日本から来た友人と遊びほうけたりして、この時の怒りもすっかり忘れかけてたんだけど、こうして書いてるとやっぱ改めてムカついてくるなあ・・・(わはは)


 半年ほど前の独り言に書いた(参照その1その2)一連のトラブルにより、それまで何も悪い印象を持っていなかった長距離電話会社、SPRINTに対する印象が一気に悪くなってしまった。この時以来、SPRINTの請求書が地域電話会社とは別に届くようになり、非常に面倒くさくて鬱陶しくもなっていた(普通は、長距離と地域電話の請求書は一緒になって届く)。

 そんなわけで、3大長距離電話会社ではない無名の長距離電話会社から勧誘のメールを受け取り、値段の安さを知り、失うものは何もないので思い切って変更したのが数カ月前。月額基本料金も隠れたコストもなく、国内長距離、国際とも料金は非常に安く、とっても満足している。

 この無名の電話会社からすでに何回か請求が来ていて、SPRINTからは請求が来なくなった。うちの長距離電話会社はすでにしっかり変更されているハズで、私はすでにSPRINTの顧客ではないハズである。

 それなのに、「あなたのアカウントの詳細をウェブサイトで見られるようになった」という電子メールが2回も来たり、サービス体系のお知らせ、みたいな通知が郵送されてきたりする。どれも、「Valued Sprint Customer」宛て。だから私はもう、あんたの顧客じゃないんだってば! 今のところ顧客向けの通知が来るだけで、何かの請求が来るわけではない。しかし数カ月前に顧客じゃなくなってるのに、実に気持ちが悪くて不気味で嫌な感じで不安である。

 だが、ここで下手に文句を言うと、逆に「アカウントが生きている」と見なされてしまう危険性がある。SPRINTではないが、過去に「解約してるんだから連絡してくるな」という苦情を連絡してしまったばっかりに、逆に「アクティブ」とされてしまい、再登録のような形になり、大変な面倒を被ったことがある。

 実に不安だけど、怖いけど、不気味で気持ち悪くて嫌な気分だけど、反応したら負け(?)である。ここはじっと、黙って無視して耐えなくては・・・


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