98.11.3の独り言

どうにもならないこと その4

 日本人女が海外に出て非日本人の男と結ばれることが多いのは何故だろうという疑問を頂いた。

 まず前提条件として、若い日本人は自由になるお金が非常に多い。今、世界で経済的に豊かな国というと、どこを思う浮かべるだろうか? 日米を挙げる人がほとんどだろう。しかし、アメリカの富は上からせいぜい10〜20%に集中している。その金持ちぶりが半端ではないので、平均してしまうと日米どちらが金持ちなのかわからないが、豊かな人間の割合は圧倒的に日本の方が多い。自分で金持ちだと思っていなくても、海外旅行経験があったり、高級車を持っていたり、部屋には最新のAV器機やコンピュータが揃っていたり、日本人は明らかに豊かである。日本ほど最新機種、高級機種がどんどん売れる国はない。一般のアメリカ人が製品を買う際の最大の選択基準は価格だ。日本では、性能が先に来るだろう。

 日本は情報にあふれている。中には歪んだ情報もあるが、教育も含めて日本人くらい欧米を中心とした外国について詳しい国民は少ないと思う。アメリカ人の多くは、日本が地図上のどこにあるかなんて知らない。中国人と日本人はもとより、中国と日本の国土の区別だってつかない。

 アメリカ中西部の田舎で働いていた友人は、「土地の多くの人は一生、海も山も見ずに終わる。都会に出ようとか、海外に行こうとか、考えもしない。高校時代のステディと地元で結婚し、平和な家庭を作って一生を終えることに何の疑問も抱かない」と語っていた。極論を言えば、アメリカ人の多くは井の中の蛙で、単にその井戸が巨大なだけ。アメリカの全てが最高だと無邪気に信じ、他の国にあまり興味もないのだろう。

 他方、日本ほど情報に溢れていれば、特に海外を美化した情報を流され続ければ、多くの人が「行ってみたい。住んでみたい」と思っても不思議はない。

 女に限ると、多くの日本人女は海外に住みたければ自分で行くしかない。対して、男は職種や業種にもよるが駐在で海外に行けることが多い。社費留学も圧倒的に男が多い。

 多くの日本の男には、学校を卒業して就職し、金を貯めて家庭を築き、定年まで働く、というコースが確立されている。本人の意志か、はてまた周囲の期待に応えているのかはわからない。最近は日本でも終身雇用が崩れてきているようだ。それでもまだ、このコースに乗ることを無意識のうちに当然と思っている男が多いのではないかと思う。

 女には初めからコースはない。ほとんどの女は、自分が世間から期待されていないということを無意識か、あるいは怒りながらか、いずれにしても脳裏に焼き付けながら育つ。どんなに遅くても、就職活動中や就職した際、気づくだろう(それを当然と受け入れ、寿退社する人の話は、また改めて)。突然、海外に行ったところで、失う地位も名誉も何もない。

 以上が一般的な話。私は、小学校の卒業文集の将来の夢の欄に「カリフォルニアに住む」と書いたようなガキだった。目黒区に住みたい、下町が好き、というのと、「ロサンゼルスに住みたい」というのは、私にとっては全く同じレベル。日本に住みたい人がいるように、海外に住みたい人がいるのも当たり前な気がする。

 何故、海外の男と「できる」のか? 私個人は、アジア人が好きだ。差別ではなく、私の好みである。できれば意志の疎通もできた方がいいので、日本語をしゃべってくれたら嬉しいが、英語でもまぁいいかもしれない。例えば、白人と結婚した日本人女は、日本人男が嫌いなのではなく白人男が好きなのだろう。他の人種もしかり。

 アメリカ人は、配偶者どころか養子の人種にもこだわらない人が結構いる。ロスでは、中南米の貧しい子どもを養子にしている白人夫婦をよくみかけた。中国で生まれ、幼い頃アメリカに養子に来た友人もいる。

 私の周りを見回せば、ロシア人と韓国人のハーフの友人もいる。ある先輩の妻はイラク人と日本人のハーフだし、別の先輩の妻はマリ人だし、ガーナ人の彼氏がいる日本人の友だちもいる。中国に駐在した友人は、上海に駐在したドイツ人男の8割だか9割だかが上海の女と結婚すると、にわかには信じがたい話をしてくれた。別に相手を好きなら、ナニ人だっていいじゃないか、と思う。好きになる理由には、容姿や性格や財力やいろいろあって、優先順位は人それぞれ。恐らく誰もが幸せになりたくて結婚するのだろうから、財力が一番の基準だとしても、私はおかしいとは思わない。

 日本時代の上司の弟が、留学先のアメリカで知り合った白人アメリカ人と結婚した。上司は「弟はろくに英語もしゃべれない」「しかし、恋愛なんてわかんないからね」というようなことを言っていた。相手の細かい言葉遣いがわからない方が、かえってうまくいく場合もあるかもしれない。

 もちろん、この疑問をくださった方が言いたいことはわかる。とにかく「白人」とくっつくことを自慢のように思っている日本人女も中にはいるだろう。白人アメリカ人と結婚した日本人の友人が、友だちに「やっぱり白人が好きなんだね」と言われてショックだったと語っていた。周囲が「そいう目で見る」から、不純(?)な動機でくっついた人間はさらに鼻高々、純粋に好きで結婚した人間は傷つくのではないだろうか。

 一方、アジア人の若い妻を、まるで勲章のように連れて歩く白人がいることも事実だ。彼女は、自分たちがそう見られることも非常に不愉快だと言っていた。

 うちにまだテレビがあった頃(!(^^ゞ...)、黒人男性と結婚した白人女性が番組内で語っていた。「私は黒人と結婚したのではない。一人の素晴らしい男性と結婚したのだ」。

 ・・・・・

 ところで、私は日本のおやじが何で海外買春ツアーに行くかの方が不思議なんですが・・・。タイに駐在した友人の話によれば、日本人買春ツアー客は繁華街では飽きたらず、地方まで「処女買春ツアー」に行くのだそうだ。売る側が判断力のある大人で、自由意志で行っている場合、売買春の是非は難しい問題だ。しかし、こんなツアーは相手に札びら叩きつけて強姦してるだけだ。あんた、自分の娘が強姦されて金持ちになったからって嬉しいんかい?! 「被害者」たちの多くは村にいられなくなり、都会に出て水商売をすることになるそうだ。

 「強姦ツアー」のバス(?)の中で、おやじどもはお互い、どんな間抜けヅラしてどんな会話しているのだろう? 恥ずかしくないのだろうか? 非日本人の買春客は、基本的に個人で相手をみつけるらしい。別にどっちがどう、という訳でもないけど。

 こんなツアー商売が成り立つ日本って一体・・・。


 今週末から、西海岸へ2週間ほど出張だ。ロスからニューヨークに引っ越して2年半、一度も西海岸へは行っていないので、かなり楽しみだ。ロスでは美味しい食事を安く食べられるし、出張中の食費は基本的に会社もちだし、貧乏ダイエットで削った脂肪がまた復活するかもしれない(^^ゞ...。

 ラスベガスでは、COMDEXの取材の他にエンターテイメントの取材もある。これは、取材を一度に済ませて出張経費を削ろうという会社の魂胆だが、私にとってはラッキー♪ 後で記事を書かなくても良ければ、もっと嬉しいのだが (x_x)☆\バキッ。

 しっかし、COMDEX期間中のラスベガスのホテル代の値上がりには呆れる。いきなり2〜3倍になる。例え会社の金でも無駄な金は使いたくないので少し離れた場所に宿を予約したものの、それでも普段より高い。COMDEX期間中は、ギャンブルもダメである。一般客がいないからカジノはがらがらだし、全く「出ない」。

 そんな訳で、次のアップデートはしばらく先になるかもしれませんが、あしからずm(_ _)m...


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