98.1.17の独り言

 在米の日本人だけに通じるカタカナ英語というものがある。決して、その部分だけ格好つけて英語風に発音している(もちろん、中にはそういう人もいるが、こんなヤツは日本国内でもいるでしょう(^^ゞ...)訳ではなく、あくまでもカタカナ英語なのだ。

 例えば、「ビーパー」とか「ページャー」。どっちも「ポケベル」のことだ。ポケベルで呼ぶことを「ページする」と日英ごっちゃで言う人も多い。携帯電話は「セルラー」。

 「スーする」「スーされる」は、別に熊本弁の「す〜す〜す〜」とは全く関係ない。訴える、訴えられる、ということ。日常的に会話に登場するあたり、訴訟社会のアメリカならでは。

 「TO ゴー」(TOはカタカナにできませんでした(^^ゞ...カタカナ英語と言っておきながら失礼)アメリカではテイクアウトとは言わない。(ちなみにオーストラリアではTAKE AWAYだった気がする)「TO ゴーしようか」などと言う。「チェック」は、個人小切手自体が日本では使われないので、カタカナで呼ばれて当然か。同じ「チェック」でもレストランで言えば「お勘定」。「チェックもらおうか」「チェックしようか」など使い方は人により適当。

 「バランス」は場面にもよるが、個人が言えば預金残高。「バウンス」は自分の切った小切手が不払いになったり、要は残高がマイナスになってしまうこと。「タックス・リターン」は、いわゆる確定申告とか税務申告。これは日本のように会社が年末調整してくれたりしないので、今頃の時期は皆の話題にのぼる。

 「アイディー」は写真付きで年齢のわかる身分証明を指すことが多く、通常は免許証。「ソーシャルセキュリティ」は間違っても映画の日本語字幕に出てくるように「社会保障番号」などとは言わない。

 何が言いたいかと言うと、実はあまりここまでの話と関係ない。最近、日本語メディアでやたらと登場する「ゲットする」という表現が耳障り(声に出しているのを聞くことはないから、目障りか?)なのだ。もちろん、今までも流行言葉やそこからすっかり定着した新語は多くあった。今回は何が気に入らないって、口語だけではなく、大手メディアが平気で使っていることだ。新聞で目にするに至っては、驚愕である。どうして、この単語だけ過去の他の流行語と比べて特別扱いなのだ? 新語や造語でもない、ただ単に英単語をカタカナにしてサ行変換させてるだけじゃないか!

 あるメール配信ニュースで『「これはゲットだね。使うと思うよ」と○×在住のPaul ○×氏』という記述を目にした時は、もう「一体これ何語じゃ?!」。アメリカ人が日英混じりで「Get dane」とか、あるいは「This is GET」とか言ったんかい?!

 あぁ・・・何だか自分で、とっても浦島太郎のような気がする・・・。


 日本のパソコン雑誌を読んでいたら、超100万画素デジカメの紹介記事があった。書いている方はカメラマンらしいので、ちょっと期待して読み始めた。その方は、「いきなり不満」と断ったうえで「日に何回も電池を交換しなくちゃいけないカメラを想像できるか」「それなら何故、乾電池が標準仕様なのか?」ナント、こんなハイエンド機種まで多くが乾電池仕様なのか?!

 それ以上、記事を読むのはやめた。万が一、私がデジカメを買うことがあっても、充電池が使えない機種は死んでも買わないだろう。興味のない商品の紹介なんぞ読んでも時間の無駄だ。

 前置きの最後の「今、数十本の乾電池の残骸が部屋の隅で捨てられるのを待っている」という一文にこめられた、単に電池代や面倒くささの問題ではない、という筆者の言外の含みに異議ナシ。


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