97.9.30の独り言

 先日、ミュージカルを観る機会があった。私はミュージカルはほとんど観たことがなく、全くの素人だが、観ればそれなりに楽しいものではある・・・ハズだったのだが。

 仕事関係の席で知り合った人が、急に行かれなくなった購入者からチケットを譲り受けたらしく、突然の前日のお誘いであった。私も当日になってスポーツ観戦のチケットをもらい同行者探しに苦労したことがあったので、深く考えずに誘いに応じた。

 誘ってくれた相手(仮にA氏としましょう。実は既に名前を忘れてしまった(^^ゞ...)は、実は顔もうろ覚えだった。特に格好いい人ではないことくらいはわかっていたが、待ち合わせ場所に登場したA氏を見た時は、正直ちょっと後悔した。ほとんど初対面に近い相手をミュージカルに誘ったのだから、せめて服装くらいはきちんとして来ると思っていたのだが、A氏(多分、年齢は私より下と思われる)はナント、小太り体系にちょぉ〜ダサダサの普段着おやじファッションで登場したのだ。最低でもスーツくらいは来て来いよ!

 とりあえず食事、と入ったレストランで席に着くなり、いきなり人の写真を撮るという礼儀のなさ・・・。おまけに会話に度々登場する「黒い人」という不愉快な言葉。なんで普通に黒人って言えないんだよ? もちろん、言い方を変えたところで、内容も不愉快なのだが。自分だって有色人種だろうが! 白人にでもなったつもりか? 概して駐在員は苦手だが、この傲慢さって嫌な駐在員の典型。近所に黒人が住んでちゃまずいんかい?! しかも、こいつ、中南米系の人が全米にたくさんいるという、誰でもわかりそうな事実すら知らない。目はどこについてるんだ? あぁ〜、世間知らず、会社に守られて、何年アメリカにいてもアメリカの現実を何も知らず、ノー天気に「楽しかった」と帰国する駐在員!

 ミュージカル自体も、席は非常に良い席で、きらびやかな衣装やセットも奇麗だったが、内容がどうも・・・。100年くらい前、タイ王室に家庭教師に来たイギリス人の話なのだが、欧米の価値観を一方的に押し付けてアジアを馬鹿にしているようで、何だか不愉快だった。私は昔から、人をコケにしているだけで知性のかけらも感じられないお笑いは大嫌いで、テレビのバラエティ番組など死んでも見ない人間だが、アメリカに来て人種差別にも敏感になってしまい、劇中のタイ人が慣れないイギリス風のスカートや靴に苦労する、という軽いギャグも笑えなくなってしまった。タイは暑いから、裸足で薄い布で生活するのが実情に合っていたのだろう。それを、遅れている、と見下しているように思える。こっけいな踊りも、私には本当にタイにあんな踊りがあるのか判断できないが、タイの人が見たらどう思うのだろう。など・・・思わず考えてしまう場面が、いくつもあった。

 劇場を出たところで「お茶でも」と誘われたが、本当に以前からの人と会う用事があったので断った。別に予定がなければ、この際ついでにお茶くらい飲んでも良かったのだが、断られた時のA氏の「ここまで露骨に表情に出すかぁ〜?!」と呆れるほど傍目によくわかる失望と不愉快さの入り交じった表情。普通は、内心「残念」と思っても、こっちは何の義理もない赤の他人なのだから顔では笑って見せるだろう? いい年して、お前にプライドはないのか?! 不愉快そうに「じゃあ、待ち合わせの場所まで車で送ろうか?」と言うので(実は、この言い方も不愉快だった。こっちが敬語で話してるんだから、友達みたいに話すな!)、本当に駐車場が混んでそうだったし、急いでいたので「歩くからいいです」とさっさと別れて来た。借りを作りたくないので、後からご馳走になった分くらいの果物でも送ろうかと思っていたのだが、この不愉快そうな顔を見て、その気も失せた。妙に誤解されたら困るしね。変なヤツには、嫌われるのが一番。

 あぁ〜、やだやだ・・・。


 前回の独り言がヤバめだったので、さっさと新しくしようと思っていたのだが、もっとヤバい内容になってしまった気がしないでもない(^^ゞ...。まぁ、A氏は日本語環境のパソコン、持ってないそうだし・・・。

 最近、3つの仕事が同時進行で、頭ん中、訳わからん・・・。


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