最近、時々オフィスの冷房を逃げ出して、近くの図書館の階段に座ってお昼を食べながら母が送ってくれた文庫本を読んでいます。これが、何だかとっても不思議な感覚なのです。読んでいるうちに、まだ日本にいるような気分になったりします。しかも、食べているのが家から持って来たおにぎりだったりして、ますます現実感が乏しくなります。
自分は確かに夏の日差しを浴びながら、図書館の階段に座っている・・・自分は確かにニューヨークにいる。東京で新入社員だった私が、やはり冷房から逃げるために昼休みに屋上のベンチに座っているのではない、大学時代の私が生協前の芝生にいるのでもない、高校時代の私が夏休みに新宿にいるのでもない・・・。私は5th Avenueと42nd Streetの角の図書館の階段に座り、しばらくしたら私はMadison Avenueと42nd Streetの角にあるオフィスに帰る・・・。
でも、真夏の太陽は、私に時が流れたことを忘れさせ、今を忘れさせ、まだ見ぬ未来を心に描いていた頃に私を引き戻します。それが、いつの夏なのか、よくわかりません。でも、真夏の太陽の下で、いつも私は幸せだった気がします。
きりのよいところで本を閉じ、立ち上がって歩き出すと、軽いめまいがします。そして、雑踏の中の登場人物の様々な肌の色や体格に気付き、明らかに自分が東京にいるのではないことを感じます。それでも、何となくふわふわと歩いている自分がいます。体が勝手にビルの回転ドアを押して冷たい建物に入ってゆくと、光に慣れた目の暗順応が間に合わず、一瞬、目の前が暗くなります。エレベーターのドアが開き、オフィスに着くころには、目の慣れた私は再び現実に帰ります。
夏が好きです。真夏の焼けるような太陽の光が好きです。だらだらと汗が止まらないくらい、照りつける太陽が好きです。ニューヨークの気候は、相変わらず変化が激しくて、35度が続いた翌週は15度だったりします。それでも、少し湿気を含んだ、少し東京に似た、夏の光に包まれていると、ちょっとだけニューヨークが好きになります。
#でも、やっぱり暑さがもの足りないかな(^^;...。
前回、思わず誉めてしまったSophisticated社、メールで「送り返す宛て先を会社にしてくれる?」と会社の住所を送ったら、返事に「オフィスが何階か、書かなくてもいいの?」とあり、まぁ書かなくても届くのですが、一応、「2階だよ」と返信しました。で・・・数日後、見事に自宅あてにSophisticated社から送り返されたPowerKey配達の際の不在者票がポストに入っていました(^^;...。
いやぁ〜、やっぱアメリカですね〜。なかなか、やってくれます。