96.9.6の独り言

 大変ごぶさた致しました。何となくあわただしい毎日を送っている私です。

 ここニューヨークも9月になってやっと晴れた暖かい日が多くなり、今さらのように蝉があせって鳴いております。何となく今年は夏がなかったような感覚ですが、ロスでは夏はおろか季節そのものがあまりなかったので、これが日本にいた頃だったらきっと物足りなくて欲求不満に陥っていたことでしょう。

 突然ですが、アメリカは税金がとっても高いのです。特に大都会は地方税が高く、ロスやニューヨークですと給料の3割くらい持って行かれる感じです。日本では一般社員のレベルだったらせいぜい1割、それに健康保険や年金も入っているのですから親切なものです。何しろアメリカは普通、健康保険は別に払わなくてはいけないのですから。

 日本にいた頃は一般にアメリカは税金が安いというイメージがありましたが、どうやら一部のお金持ちにとっては安い、累進制の少ない税制のようです。消費税もカリフォルニアやニューヨークでは約8%です。もちろんスウェーデンやデンマークなどの高税金・高福祉の国とは比べるべくもありませんが、実は日本は資本主義国としては非常に恵まれているのではないかと思ってしまいます。

 安いお金でもそこそこのサービスや商品を得られるのが日本だとすると、ここアメリカは本当に極端です。先端医療費を払うことのできるお金持ちは世界一の治療を受けられますし、貧乏人はギリギリまで我慢して汚い混んだ救急病院に運び込まれたりします。日本では原則国民皆保険ですから、誰でも病院に行けるかわりに決して優れた病院ばかりではないですよね。

 洋服なども、日本の安物はそれでも最低限のレベルを保っていますが、アメリカの安物は本当に最低で、ブランド物でも買わない限りシャツの糸がボロボロとほつれてきたりします。

 もっとも、政府に無駄を無くせ!と言いたいのはいずこも同じ。マンハッタンでは、交通違反をする車があまりに多くて渋滞が激しくなるため、信号があるにもかかわらず朝夕に大量の警官が交通整理に立っています。これを目にするにつけ「こいつらの給料まで、払ってやってるのか?!」と腹立たしくなります。


 近々一時帰国予定なので、いろいろ買い物をするのをとっても楽しみにしている最近です。


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