2003.11.17の独り言

 何度も同じことを書いているけど、私は本当に電話会社との相性が悪い。特定の会社との相性が悪いのではない。会社によらずトラブルに遭遇する。(ちなみに宅配郵便系の運もあまりない)

 これまた前にも同じようなことを書いたと思うけど、人にはそれぞれの「運」がある。友人知人の中には、飛行機に乗るとかなりの頻度で預けた荷物がなくなる人もいれば、注文した電化製品やパソコン類がかなりの確率で壊れて届くという人もいる。頻繁に盗難に遭っている人もいる。私はそうした経験はあまりない。私の全体運が悪いというわけではなく、「通信系&運輸系の運がない」のだろう。そう思って、諦めることにしている。

 トラブルに遭遇することに関しては諦めていても、放っておくわけにはいかないので、その都度やっぱり戦わなければならない。いくら諦めていたって、もちろん腹も立つ。

 今回は何が起こったのかというと、勝手に電話会社を変更されてしまった・・・。この手のトラブル、実は10年前には頻発していた。「加入者を増やしてなんぼ」の営業の人間が、勝手に他人の電話会社の変更手続きをしてしまうのだ。こうした被害があまりに多く、当然電話会社や政府(連邦通信委員会?)への苦情も殺到したのだろう。確か5〜6年前に、契約者の許可なしで電話会社を変更できない、という法律ができたような気がする。そんな当たり前の法律がそれまでなかったのが不思議だけど、なんにしてもそれ以来、こうした被害に遭ったという話はほとんど耳にしなくなった。

 それが今頃になって、しかもなんだって私が被害に遭うんだ?!

 11月に届いた電話会社からの請求書。普段より約15ドルほど請求額が多い。不思議に思い、非常にわかりにくい請求書の明細の解読を一生懸命試みたところ、どうやら勝手に電話会社が変更されていて、その変更にかかった諸経費が請求されていることが判明した。

 心当たりはあった。10月後半、私が日本にいた時。使っている長距離電話会社から電子メールが届いた。曰く、「私の番号が利用している長距離電話会社が変更されようとしている。もし我々の会社を使い続けてくれるのであれば、その旨を書いて、返信してくれ」とのこと。私はびっくりして「変更する気はない」と返信した。

 今回請求書をよく見てわかったのだが、実はこの時、長距離通話のキャリアだけではなく、有料近距離通話のキャリアまでが変更されていたのだ。変更先は、どちらも同じ、AT&T。前述のように長距離電話会社は電子メールでコンタクトしてきたが、有料近距離通話に利用しているSBCは変更を受け入れたらしい。信じ難いというか、許し難いというか、なんで利用者の許可もないのに勝手に変更するわけ?!

 記録によると、10月18日に長距離有料近距離ともAT&Tに勝手に変更され、電子メールのお陰で長距離キャリアだけは22日に元の会社に戻っていた。しかし、有料近距離通話のキャリアはAT&Tのままになっていたのだ。

 だからぁーーー、そもそもさあ、この時私は日本にいたっての! 一体どうやって変更を依頼すんだよ! パスポート見せたろか?!(契約しているその番号から発信して依頼しない限り、変更できないハズなのに・・・)

 んでまあ、仕方ないのでSBCに電話。一応、「キャリアをSBCに戻す」「利用者の許可なく変更が行われた今回のようなケースでは(そんなに頻繁に例があるんかい?!)かかった変更料は当該キャリア(この場合はAT&T)に課金され、利用者には返金される」ということになった。

 一通りの話が終わった後、「電話会社を変更するには利用者の音声による承認が必要。担当者と電話を替わるので、質問に答えてくれ」とのこと。そうだよね、そうだろーさ。ここ最近、電話会社を変更する際は、必ずこうした音声による承認作業を求められてきた。なのに、一体なんだって10月にあんたは勝手に人のキャリアを変更したわけ?! 誰かが確認の質問に対して「YES」とか言ったのかよ! 私が日本にいた間にAT&Tの誰かがうちに侵入してきて、うちの電話回線を使ってSBCに電話して、変更依頼でもしたんかい?!

 なんでこういうことが起こるのか、本当に謎というか、腹が立つというか・・・。とりあえず今回浪費したエネルギーは電話1本(所要時間約1時間半)分のみ。電話に出た担当者の応対も特別悪くなかった(余談だけど、最近こうしたカスタマーサービスの電話はインドに回されるケースが多いらしい。もちろん会社にとっては人件費の問題なんだろうけど、インド人のほうがアメリカ人より丁寧な応対が期待できそうなので、利用者にとっても有り難いかも)ので、今のところ被害は少なくて済んでいる。変更&返金が本当にすんなり問題なく行われるかどうかは今の時点ではわからないので、まだまだ油断大敵だけど。


 電話といえば、来週からアメリカの主要都市で、電話番号を保持したまま携帯電話会社を変更できるようになるそうである。携帯電話同士だけではなく、固定電話の番号を携帯電話に移行することもできるらしい。
注:アメリカでは、携帯も固定電話も同じ市外局番。日本の「090」のような携帯専用の市外局番はない

 すごいな、便利かも、と思う反面、当初の混乱&トラブル頻発も容易に予想される。さっそく携帯のキャリアを変更する、と話している友人もいるけど、私にはとてもそんな勇気はない。なにもしなくてもトラブルに遭遇する国なのに、最もトラブルが頻発しそうな状況に自ら飛び込むなんて、信じられない。


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