2003.2.2の独り言

 朝の日本語ニュースを見ていたら、信じられない話を報道していた。

 本屋で万引きした中学生を捕まえた店主、名前も学校名も言わないので仕方なく警察を呼んだ。ところがこのガキ、警察に捕まるのがイヤで逃げ出し、自分で線路に飛び込んで電車に轢かれて死んだのだそうだ。

 その後の話がすごい。何ひとつ悪くない本屋に対して、「人殺し」などといった嫌がらせ電話が殺到し、この店主は仕方なく店を閉めることにしたという。

 この本屋のどこがどう人殺しなのか? 一体どういう頭してるとそういう狂った考えや行動に出られるのか、本当に謎である。万が一、このクソガキのせいで電車が脱線して乗客に死傷者でも出ていたら、このガキこそ人殺しである。

 おそらくこの事件で一番迷惑を被ったのは鉄道会社(京浜急行だったかな?)であり、次は本屋さん。もしかすると、避けられなかったとはいえ結果的に人を轢いてしまった電車の運転手が一番の被害者かもしれない。下手すると一生トラウマに悩まされるだろう。本屋も警察官もまた、トラウマに悩まされる可能性大。心から気の毒である。

 万引きしたガキは、ひたすら皆さまに迷惑をかけまくった挙げ句、勝手に死んだのである。最初から最後までこのガキが悪く、(ニュースで知り得た情報から判断すると)他の誰にも何の責任もない。それなのに、なんで万引きの被害者である本屋が閉店しなければならないのか? 本当に世の中、狂っている。

 死んだガキの父親の言葉にも呆れる。「閉店してくれると嬉しい。あそこを通るのはつらい」まではまだ許せるとして、その後のセリフには耳を疑った。「うちの息子はあの店の中でどんなにつらい思いをしたか・・・。きっと、一生懸命謝ったと思うんですよ」などとぬかしやがったのだ。

 なんたる身勝手! なんたる親バカ! 論外である。そもそもの原因は、てめーのバカ息子が万引きしたことだろうが! なにが「どんなにつらい思い」だよ! 理由もなく因縁つけられたり呼び出されて集団リンチを受けて死んだわけじゃねーんだよ!

 なにが「一生懸命謝った」だよ! 名前も学校名も言わないようなガキが、一生懸命謝ってるわけがない!

 そもそもてめーは、本屋や鉄道会社やバカなガキを仕方なくはねてしまった電車に乗り合わせた人々に対して、地面に頭こすりつけて謝ったのかよ?! こんな身勝手なバカのことだ。本来なら本屋に対して平身低頭謝るべきところ、被害者ヅラして「お前は息子を殺した」とかなんとか言って責めていたとしてもちっとも不思議じゃない。

 こんなバカな親に育てられたら、そりゃガキもバカで身勝手で無責任になるだろう。万引きして捕まっても、悪びれず名前も言わず、隙あらば逃げ出すようなヤツに育つのも当然だ。

 電車を止めたことに関して、当然損害賠償などの問題が生じてくると思う。話の流れからして、このうちの一部を本屋が負担する、なんてことも大いにあり得そうである。そんなことになったら、人ごとながらムカついて夜も眠れなくなる(そんなことになったかどうか、恐らく私は知る由もないだろうけど)。

 いやもう現時点ですでに、人ごとながら、はらわたが煮えくりかえるような思いである。ムカつく、なんて軽い言葉で表現できる気分ではない。「はらわたが煮えくりかえる」という死語(?)を引っ張り出してこないと、この怒りは表現できない。

 ところで、誰に対してそんなに怒っているのか・・・。たぶん、バカな父親に対してではない。本屋に「人殺し」などと電話をかけるような、それを容認するような、狂った「世間」か・・・?

上記は、1月31日放送のニュースを見て書いたもの。2月3日のニュースによると、新聞やテレビの報道を見聞きした人々から「書店には責任がない」「閉店する必要はない」という電子メールやファックスが、テレビ局や書店の本部に殺到、書店も営業を続けることに前向きになっているそうである。

世の中、まともな人もたくさんいることがわかって、ちょっとほっとした。


 10日ほどパンパンに詰まっていた仕事が一段落し、これから1週間はのんびりできるぞーと思っていた矢先に風邪をひいた。ありがちなパターンで、張っていた気が抜けたせいか。

 あるいは、日中30度超の日に半袖Tシャツ1枚で遊びにでかけたのがいけなかったか。LAは昼夜の寒暖の差が激しいし、日中でも海辺や日陰は寒いから、どんなに暑くても絶対に上着を持ってでかけなければいけないのに、何も持たずに出てしまった。お前は何年LAに住んでるんだよ?!と自分で突っ込みたくなる。しかもその日は夕方からの冷え込みが普段以上に急激で、翌日は最高気温が20度程度とぐっと涼しくなった。

 自分が元気なうちは、いろんな人が「風邪ひいた」と言うのを聞いて口では「大丈夫? お大事に」と言いながら、内心「なんでみんなそんなに軟弱なんだよ?!」と思う。自分も風邪をひくまで、過去に風邪をひいたことなんてきれいさっぱり忘れている。

 1年に1回ぐらいは風邪をひいたほうが優しい人になれるかも。


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