2002.12.15の独り言

 先日、裁判所から「陪審員をやれ」という召喚状が来た。これ、アメリカに住んでいると、ごく普通に(?)届くものである。住所と名前をどこでどう調べるのか知らないが、身分が学生だろうと不法滞在だろうと呼び出してくる。

 以前も1度、受け取ったことがある。渡米後1〜2年の頃だったと思う。その時は、陪審員をやる権利も義務もないのに、こんなものをもらって居住者として認められたような気がして、なんだか妙に嬉しかった記憶がある。

 記憶によると、この時受け取った通知は、まず陪審員をやる資格があるかどうかを答えて返送するようになっていた。すぐにわかる場所に「米国民ではありません」という選択肢があり、そこに印を付けて返送すれば終わり。渡米後間もない私にとっても、迷うことのない、実に簡単な作業であった。

 ところが今回届いた召喚状は、なんかちょっと様子が違う。前述の第1段階をぶっ飛ばして、すでに私の名前が陪審員の名簿に登録されているかのような内容なのだ。「あんたは○グループの○番」とか「1月13日の週は、いつ呼び出されてもいいように準備しておくこと」などと書かれている。返送は、出頭できない場合のみ。出頭できない理由を選ぶ欄には、「米国民ではない」という選択肢がない・・・

 一瞬、あせった。陪審員には市民権所持者(米国民)じゃなきゃなれない、と思いつつも、永住権所持者には義務がないことに確信を持てない。

 結局、友人に電話して、さらのその知り合いの法律に詳しい人に聞いてもらい、「永住権を持っているだけでは陪審員になる権利も義務もない。なんかの手違いで最初の段階が飛ばされて名前が名簿に載っちゃったんでしょう」という返事をもらって、ひと安心。出頭できない理由欄で「その他」みたいな項目に印をつけ、「米国民じゃないよ」と書いて蛍光ペンでアンダーラインまでひいて、送り返した。

 それにしても、陪審員の召還って、かなり強引なシステムだと思った。11月29日に召喚状が届き、わずか1ヵ月半後の1月13日の週に呼び出すという。応じられない場合は5日以内に返信、さらに全員どこぞに電話して登録しろ、などと書いてある。私なんて平気で1ヵ月とか留守にすることあるんだけど、その間にこんな通知が来たらどうなるのさ・・・

 「権利と義務」の有無にかかわらず、陪審員を務められないのに返信せずにいると裁判所から呼び出されたり罰金が科せられたりとかなり面倒なことになることは、友人が実証済みである。米国民ではないからと通知を無視していると、大変なことになるのだ。

 仕事が忙しいというのも理由にならないらしい。雇用主は、従業員が陪審員に呼ばれたら有給休暇を与えなければならないようである。

 考えてみれば、アメリカは選挙の投票日も平日だ。従業員は、仕事を抜け出して投票に行く権利があるし、それによって不利益を被らない(ことになっている)。陪審員の話から逸れるけど、日本も平日に会社の近所で投票できるようなシステムにすれば、少しは投票率上がるんじゃないの? 私は日本在住時代、もっぱら不在者投票だったな。日曜日の決まった時間に投票所に行くなんて、滅茶苦茶面倒くさい。


 どさ回り(別名、出張)の合間に締め切りエンドレス。1つ原稿終えれば、またハイお次、の年末モード。いやどっちかっつーと、締め切りの合間にどさ回りか・・・

 なんにしても、早く忘年会モードに入りたいよ・・・(今年は忘年会モードに浸ってる時間なさそうなので、新年会に懸けよう!<なにをだ?!)


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