2002.1.22の独り言

 2〜3年前、笑える実行ファイル(たまに音声やムービーファイルなど)を電子メールに添付して、友人と交換するのが流行った。届いたファイルが面白いと、送ってくれた友人とは別のグループの友人に転送したり、それなりに楽しかった。

 98年や99年の12月には、クリスマスカードや年賀状を兼ねた実行ファイルがたくさん届いた。こうした季節の挨拶は、日頃それほど親しくない相手からも届く。発信人との親密度や、届いたファイルの「面白くない度」によっては多少ムカついたりもしたが、まあ今にして思えばのどかな時代であった。

 もちろん当時からウイルスというものは存在したが、今ほどひどいことにはなっていなかった。これだけ各種ウイルスが蔓延する昨今では、友人同士の笑えるファイル交換遊びもすっかり影を潜めた。クリスマスにも、(ごくたまに嬉しく、大抵は迷惑な)「グリーティング実行ファイル」は届かなくなった。デジカメが普及したせいか、最近では自分や家族の写真をちょっと加工した「グリーティング画像」がよく届く。

 さて、今年の正月の話。いつものように何気なくメールを確認・・・しているウィンドウをフト見ると、何やら3MBものファイルを受信している。普段なら、「まあエエわい」と、とりあえず受信してしまうのだが、正月は実家にいた。電話代もかかるし、仕事で絶対に必要な場合以外は、長時間電話線を占拠することもはばかられる。

 慌てて受信を停止し、メーラーを100k以上のメールを受信しない設定にして再受信。発信人が発信人だったので、問題のメールは速攻でサーバからも削除した。この発信人の天然行為は今に始まったことではなく、また、死ぬまでに二度と会えなくても別に構わない程度の友人だったので、こいつとは縁を切ろうと誓う。

 それでもこの時はまだ、送ってきたのは昔流行った「グリーティング実行ファイル」の類だろうと思っていた。

 ところで、最初にこいつから受信しかけたファイルが、添付ファイルを一時保存しているフォルダ内に残っていた。何通か届いていた「グリーティング画像」と一緒に、問題のファイルも何気なく開いてしまった・・・

 ・・・・・

 それはナント! 実行ファイルではなく、画像ファイルだった・・・

 画像ファイルで3MB!

 ここでまた、こいつとは絶対に縁を切ろうという誓いを新たにする・・・

 さらに、下10%程度しか受信していない画像の断片から全体を推測するに、どうやらそれは生まれて間もない自分のガキの巨大画像らしいのだ・・・

 たとえ太陽が西から昇ろうと、こいつとは今後一切関わりを持つまいと、固く、固く、本当に固く誓う・・・

 画像ファイルだって、100k程度なら全然構わない。現に、その程度のサイズの画像はたくさん届く。写真に文字を入れたものもあれば、ゼロから自作のイラストもある。かなり凝った画像もあって、なかなか楽しい。

 家族写真も、自分が知っている人が写っている集合写真なら、別に構わない。私は基本的に「親馬鹿写真」(注:赤ん坊だけの写真。年賀状でも、たまにある。目鼻立ちもはっきりしない赤ん坊の写真見て可愛いと思うの、親族だけだっての!)が大嫌いだけれど、子どもがある程度大きくなって親とそっくりなことがわかる写真だったりすると、それはそれで笑える。

 で、こいつの場合・・・

 会ったことのない、まだどんな顔しているかもわからないような生まれて間もない赤ん坊の、それも3MBもの超巨大写真を送りつけてくるとは、天然もここに極まれり・・・。いやはや、LAの自宅で受信してたら、きっと画像全体を見る羽目に陥ってたんだよなあ。実家で受信したお陰で全体を見ずに済んで、逆に良かったわい。

 金輪際、こいつからのメールはすべて、ゴミ箱直行・・・


 2回続けて年末年始は実家で過ごす。というか、正確には「2年続けて、新年を猪木祭りで迎える」。年越し猪木祭りが開催され続ける限り、私は毎年、年末年始を日本で過ごすことになるだろう。

 911以来、飛行機の乗客が減っていると聞いていたから、ガラガラの飛行機で快適に日米往復できるものと思っていたら、大きな間違いだった。日米路線は2〜4社の共同運行便ばかりで実際の便数が激減しているため、どの便も超満席である。LAへの戻り便にいたっては、1月も成人式の連休後だというのに直行便はまったく取れず。ようやく取れたのがノースウェスト(コンチネンタルとJASと共同運行)のシアトル行き。シアトルからはアラスカ航空の国内便に乗り換えてLAへ。

 成田からシアトルまでは、3人がけの真ん中という最悪の席になってしまう。リコンファームというシステム、ほとんどの航空会社で少し前から唐突に不要になったが、これがないのも善し悪しである。以前なら、リコンファームするついでに座席の予約を入れられた。今だって電話をかけたら座席を予約できるのだろうけれど、わざわざそのためだけにあらためて電話をかけるもの面倒で、何となくそのままになってしまう。リコンファームだって面倒だったんだけど、しなきゃ予約キャンセルされるかも、と言われたら、そりゃ嫌でも電話する。

 機内では・・・

 真後ろのガキは、泣き叫ぶわ、私の座席の背もたれを蹴りまくるわ・・・

 たまたま古い機体に当たったのか、座席の前後の間隔が非常に狭かった。今時、いくらエコノミーでも普通はあそこまで狭くない。混んでいるから、(前後の間隔が狭い=列の数が多い)少しでも多くの客が乗れる古い機体を選んだのか・・・?

 おまけに私の右隣、窓側に座ってた野郎、なんと3回もトイレに行きやがった。1回なんぞ、人が寝てるとこ起こしてまで行きやがって! そんなにトイレ近いんなら、窓側なんかに座るんじゃねーよ、このタコ! 人の迷惑考えろ! なんでこんなヤツが窓側で、私が窓側に座れないんだよ?!(私はいつも、絶対に窓側に座りたい人。日米間の移動だったら、トイレなんて行かないか、行っても1回だし)

 そんなこんなで、シアトル着(なんだかんだ言って、実は私は飛行時間の2/3は寝ていた・・・わはは・・・)。入国審査を抜けて税関を抜けて・・・国際便到着エリアから出るところに何故かあるX線検査。なんで出るのに列に並んでX線検査受けなきゃいけないんだよ?!

 さらに、乗り換えのために他のターミナルエリアに入る際には、またまた当然、X線検査。しかもこれがまた、東京ディズニーシーかと思うような長蛇の列。列の端は長い通路を曲がった先にあったので並んだ時には気付かなかったけれど、実はホールには別のエリアに入るための長い列もできていた。そこらじゅうに長い列なんて、まさに東京ディズニーシー。

 私は偶然にも正しい列に並んでいたから良かったようなものの、ホールまで行ってから列が違っていたことに気付いて別の列に並び直していたら、飛行機に乗り遅れていたかもしれない。

 911以来の空港(に限らずだけれど)警備強化、ホントに最悪。前にも書いたけど、可能な限り、米国内便には乗りたくない。本当にどんどん不自由な国になっていく。だって飛行機って、アメリカではバスみたいなもんなんだよ。日本国内だったら新幹線とか高速バスとかでも移動できるけど、アメリカは主要都市間を飛行機以外で移動できないんだってば(時間とエネルギーがあり余っていたらバスを乗り継いだり自分で運転したりということも可能だが、まったく現実的ではないし、おそらくかなり高くつく)。気軽に飛行機に乗れなかったら、こんなに不便な国はないよ。

 そんなこんなで疲れきってLA着。普段は空港からバスで帰るのだが、今回はバスに乗る元気が残っておらず、ついついタクシーを使ってしまった。

 直行便が取れないと、米国内便の不自由さを味わわねばならない上、余分な出費(タクシー代)までかかるということを学んだ。


エッセーのメニューに戻る
  • 次回の独り言に行く
    過去の独り言メニューに戻る
  • 前回の独り言に戻る
    トップに戻る