2001.1.21の独り言

 今回は、前回に引き続き、能天気かつ強気なことを書くつもりだった。けど、とてもそういう気分ではなくなってしまった・・・。でも冒頭にちょっとだけ、(現在の気分にはそぐわないけど)明るめの話も・・・

 12月25日発の日本行きの飛行機は、濃霧のために出発が3時間以上も遅れ、多少いらいらした。しかし、クリスマスに日米間を飛ぶヤツなんてあまりいないのか、機内は予想外にガラガラ。窓側3席独占という最高の状態。急に、とてつもなく幸せな気分になった。私は機内の飲み物サービスでアルコール飲料を頼むことはまずないのだが、この時ばかりは思わずビールを頼み、1人で勝手に自分に乾杯した。しかしハイ状態が続いていたのか、5時起きして眠いハズなのに、ビールも飲んだのに、機内ではほとんど眠れず。

 幸いモニタを見やすい位置だったので、ソファに寝そべった(?)状態で機内上映の映画を2本とも完全に見てしまった。これも、私としては滅多にないことである。眠れなかったが、何だか妙に幸せであった。

 日本に到着した26日の夜、これだけ長い間眠らなかったのだから、さぞやよく眠れるかと思いきや・・・。寝付きこそ良かったものの、3時間で目覚めてしまった。よほどハイだったんだよなぁ。

(ちなみに、翌27日の夜は12時間も飲み続けてしまった。いくら私でも、そんなに飲み続けた経験は、あまりない。さすがにその翌日28日の夜は、2次会はパスしてとっとと帰って寝た)

 湿気の多い日本でも、冬は乾燥しているハズなのだが、がさがさだった手の皮膚が日本滞在中にしっとりと変わった。ロサンゼルスの乾燥具合って、桁が違う(?)んだな、と思った。

 東京では、テレ朝六本木センターがあった一帯が広大な更地になっていて、えらい驚いた・・・。次に訪日した際は、あっという間に見知らぬビル群ができていて、また驚くのだろうか。

 話は、ロサンゼルスに戻って来た日に飛ぶ。東京が予想外に寒かったし、雪にまで遭遇したもんで、「暖かい場所に帰れるんだ♪」とウキウキしていた。しかし・・・到着したロサンゼルスは、いきなり土砂降りの集中豪雨だった。それも、私が空港を出て家に到着するまでの間を含む数時間だけ・・・。靴から鞄から髪の毛から、ずぶ濡れになって帰り着いた。

 さらに、空港からのバス代が、60セントから75セントに値上がりしていた。日本に行く時、余分な小銭は置いていこうと、往復のバス代分の小銭しか財布に入れなかった。もちろん、足りなかった。料金箱は1ドル札を受け付けるものの、お釣りは出ないシステムだった。1.5ドルも取るくせに札をいっさい受け付けないニューヨークのバスもすごいけど、お釣りが出ないってのもすごいな、と思った。別に25セントが惜しいわけではないが、自分で「計画的」と思ってした(財布に小銭をちょうどしか入れなかった)行為が裏目に出たのが、なんだか悲しかった。

 ずぶ濡れで始まったロサンゼルスでの新世紀、天気が良くなっても、ちっとも暖かくならない。帰ってきて最初の1週間、ずっと風邪気味だったせいか、毎日毎日朝から晩まで寒気がして、しまいにはスキーウェア着てパソコンに向かっていた。

 そもそも、南国仕様(?)のアパートはすきま風が吹き抜けまくり。広いと言えば聞こえはいいが、風通しのいいがらんとした部屋では暖房がちっとも効かない。これなら、家の密閉性の高い日本(というか、実家)のほうが、室内はずっと暖かかった。今後は「避寒のために訪日」というのもアリかな、と、考えてしまった。

 去年11〜12月のロサンゼルスは、比較的暖かかった代わりに空気が濁りまくっていた。昼も夜も空は白く、街の灯りはぼやけていた。その点、最近、空気は非常に澄んでいる。遠くの山やビルがウソみたいに近くに見える。忘れかけていたロサンゼルスの冬の風景。夜、高速道路を走りながら、夜空って暗いものだったよな、とか、街灯って明るいものだったよな、とか考える。やっぱり何があってもロサンゼルスに住んでいたいと思う瞬間。

 今まで、暖かい、もしくは暑い時期にしか日本に帰っていなかった。だから実家でも、シャワーで済ませることが多かった。今回の訪日中は、さすがに毎日、湯船に浸かった。これまた8年ぶりのことで、帰ってきた直後は日本の風呂が恋しかった。


 頭は、とてつもなく激しく長い正月ボケで、仕事はちっともはかどらず。体も、高熱が出たり激しい頭痛がしたりするわけではないのだが、なんとなくずっと風邪気味で寒気がして調子が悪い。ついでに首の筋を違えてマッサージ通い。そんなボケボケモードから、ようやく抜け出しつつあった土曜日・・・

 友人宅の犬が死んでしまった。去年の夏休み、友人が留守にしていた約1ヵ月、泊まり込みで面倒を見たりした例の犬である。ずっと世話をしていた時は、あまりにまとわりつかれて正直ちょっと鬱陶しいと思ったこともあった。しかし初めて逢った98年の10月以来、遊びに行くたびにかわいがっていた犬だった。本人に聞いたわけじゃないけど、犬も私のことを好いていてくれたと思う。

 老犬だったみたいだし(もともとは捨て犬だったので、正確な年齢はわからない)、命あるものは皆、いつかは消えていくとわかってはいるけれど、思い出すたびに涙が止まらなくなる。

 寝る前に思い出して泣いてしまうと、翌日1日、目が腫れぼったくて化け物みたいな顔になる。今日はどこへも出かけられなかった。明日はどうしても出かけなければならない。思い出さずに、さくっと眠りに落ちるにはどうすればいいのか、考えないといけない。


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