引っ越し業界ってのは、インターネットへの対応が送れている業種の1つかもしれない。ロサンゼルスへの引っ越しを約1ヵ月後に控え、そろそろ運送屋の手配をしなければ、と思った。引っ越し関連のウェブサイトをいくつか調べ、10社ほどの運送屋に電子メールを使っての問い合わせを試みた。
大体の荷物の重量、引っ越す時期、行き先などを伝えて問い合わせる。最低料金(もしくは最低重量)なども合わせて質問した。返事が来た確率、なんとたったの50%。
返事も出せないくらいなら、ウェブサイトなんて作らなきゃいいのに。逆にイメージダウンだっての。何のためにウェブサイトを作って、電子メールアドレスを公開してるんだよ?!
返事が来た中でも、このくらいは答えられるだろう、ってな最低料金や運搬にかかる大体の所要日数に関して答えてきたのは、それぞれ1社だけ。見積もりを出して欲しければウェブサイトにあるフォームに記入して、ってな返事が2社。多少の前後はあってもいいから、なんで概算くらい出してくれないかなぁ・・・。数回のメールのやりとりで、どうにか概算見積もりを出してくれたのは、わずか1社。
ウェブサイトの作りにしても、ちらしをそのままHTML化したような表紙しかないサイトとか、馬鹿みたいに凝ってて滅茶苦茶重いサイトとか、最悪なウェブサイトの見本のオンパレード。フォームに記入してって言われたサイトに行ってみれば、エラーが出たり、記入したのに返事が来なかったり。フォームの項目にしても、容積がどのくらいかとか聞かれたって、んなこと素人にはわからんっての。段ボールの数にしても、積めてみなきゃ最終的なことはわからんだろうが。
結局、4年前にロサンゼルスからニューヨークへの引っ越しに使った、ロサンゼルスの運送屋に電話してみた。最初は、ロサンゼルス発の荷物しか扱えないと言われたが、何やら少し調べてから「暇な時期なので引き受けられます」ということになった。いやぁ〜、良かった良かった♪
もっちろん、荷物の申告にしたってえらい適当。3ピースのベッドが1つに、あとは段ボールが20〜25個くらい、30個まではいかないと思う、一番大きな箱が17インチモニタの箱・・・ってな表現で、ちゃんと値段も出してくれた。前の時は最低重量が700キロだったかで、それで収まると思います、ということでお願いしたが、先方が本当に重量を量ったとはとても思えない。引っ越しなんて、そんなもんだろう(と、勝手に思っている)。
値段も、ニューヨークで唯一、見積もりを出してくれた業者の2/3ほどであった。
本当に助かった。これで肩の荷が1つ下りた。結局、インターネットは何の役にも立たなかったな。
ちなみに、引っ越しにあたっての「売りたし」情報の告知には、インターネットが大活躍している。友人に聞くにしても、「売りたし」用のサイトを作ってURLをメールで知らせれば済む。友人に売れなかったものは、在外日本人向けのウェブサイトの「売りたし」コーナーに載せたら、すぐに買いたい人が現れた。ちなみに車も、このサイトでみつけた。
かつては「売りたし」ちらしを作り、スーパーなどの掲示板に貼りに行き、電話がかかってくるのを待つしかなかった。知らない同士の個人を繋ぐ媒体としては、インターネットは本当に便利である。
メール配信されてくるニュースの中に、締め切り直前にハードディスクが飛んじゃったライターの話が載っていた。身につまされるなぁ・・・と思いながら読んだ。その後いろいろと作業をしてから、いったんパソコンの電源を切った。しばしの後に再度、パソコンの電源を入れた。
・・・・・
何故かサブのハードディスクに入れたシステムから立ち上がる。嫌な予感。立ち上がったサブのシステムが、メインのハードディスクは読めないから初期化するか?と聞いてくる。思いっきり血の気が引く・・・
さっき仕上げた原稿が・・・
これから書く原稿の資料が・・・
純正のディスク修復ツールで復活を試みる。祈るような気持ちで、画面を見守る。・・・どうやら修復は成功したらしい。無事にメインのハードディスクがマウントされた。
ここで油断してはいけない。もう2度と認識されないかもしれないことは、マウントした瞬間が勝負であることは、重々承知している。すかさず仕事関連のファイルやら、ウェブサイトがらみのファイルやら、メール関連やら、思いつくモノを片っ端からサブのハードディスクにバックアップする。
そして、そぉっと(?)メインのハードディスクから立ち上げてみる・・・。とりあえず立ち上がった。「ふぅ〜〜〜」。ああ、怖い。心臓に悪いぜ、まったく・・・