2000.2.3の独り言

 今年のニューヨークの冬は、寒いも寒いが、なにしろよく雪が降る。

 ニューヨークで過ごした最初の冬は、雪なんてまったく見なかった。次の2回の冬も、まとまった雪はそれぞれ1回ずつか・・・。それも、その後の気温が高いので、すぐに解けてしまった。

 今年は2週間ほど前にまとまって降った雪が、まったく解けない。そこへもってきて、さらに雪が降るので、道路と歩道の境目の残雪は厚い氷の塊となって、斜め横断を大いに妨げている。下手なところで道路を渡ってしまうと、どこまで歩いても歩道に戻れず、延々と車道を歩く羽目に陥る。

 でもって、今夜(2月3日の夜)もまたまた降っている。

 私は雪国に住んだことがない。雪はいつも、「非日常」である。「また雪だよぉ〜♪」といった気分で、セリフはあくまでイヤそうなのだが、最後に「♪」がついてしまうのだ。寒いのは嫌いだが、雪が降ると何となくはしゃいだ気分になる。他の土地に住んでいる人に「また雪だ」と不満を言いながら、実は自慢していたりする。

 雪が降ると、寒さも少し和らぐ気がする。キンキンに尖った凍てつく空気が、少し柔らかくなるように思える。

 東京でも何年かに一度、異様に雪が降る年があったなぁ・・・と思い出す。絶対に忘れられないのが84年の冬。大雪のために何度も学校が休みになり、凹型の角地に建っている実家の塀には雪が吹き溜まった。雪かきが日課になり、道路端に寄せた雪で塀が隠れるほどであった。

 Zに乗っていた頃、大雪で家に帰れなくなったこともあったっけ。甲州街道の陸橋で、頂上まであと少し、というところでそれ以上登れなくなり、しかたなくずるずるとバックで降りてきたこともあったっけ。雪にはまって動けなくなり、同乗者が降りてZを押していたら、そいつがコケて自分が押してた車に足を轢かれた、ってなこともあったな・・・

 四季がある気候というのは、本当は嫌いじゃない。寒い冬に耐えて耐えて、春が来て喜んで、夏の気配にいてもたってもいられなくなって・・・。思い出が、それぞれの季節の風景とともに浮かんでくる。

 ロスに住んでいる友人が、「ロスにいると、いっつも同じような服装してるから、いつのことだかよく思い出せない」というようなことを言っていた。ロスって、実は夜や日陰はいつも寒いし、海で泳げるような夏もない。海水はいつも冷たく、海辺はいつも涼しい(それ以前に、海水が汚くて、とても泳ぐ気にならないけど)。一年中、春と秋である。

 ニューヨークには、夏と冬しかない。でも本当は、気候だけを考えたら、ロスよりニューヨークのほうが好きかもしれない。だけど、冬は自分で暖房を入れられないし、建物はいつも冷房が入っているし、結局一年中寒いからやっぱり大嫌い。

 なんにしても、日常の中でこんな寒い冬を過ごすことはもうないだろう。最後にいい経験さしてもらったと思おう。


 最近、しつこく続いている、屋台の食べ物屋の話 (^^ゞ...

 今日(3日)の昼間、すっごく久しぶりに会社の近くに屋台が出ているのを見かけた。例の、チキンドライカレー(のようなもの)を売っている屋台を確認したわけではないが、「これはあの屋台も戻ってきたかもしれない♪」と思ったんである。「明日こそ、行ってみようなかぁ (^^...♪」と思っていたところで、今夜の雪・・・

 ・・・・・ (_ _;;;...

 ま、いぃ〜んだけどね・・・ (_ _;;;...


エッセーのメニューに戻る
  • 次回の独り言に行く
    過去の独り言メニューに戻る
  • 前回の独り言に戻る
    トップに戻る