2000.1.19の独り言

 ここんとこ寒い。とにかく寒い。人間の限界を超えてるんじゃなかと思うほど寒い。

 去年のクリスマス前後も最高気温が氷点下の日が続いたが、ここ数日の寒さと比べればまだマシだ。午前10時で気温マイナス15度とか、最高気温がマイナス5度、マイナス6度とか、頼むから勘弁してくれよ・・・

 早いものでニューヨークで迎える冬も4回目。最初の2冬は暖冬であった。前回の冬は、比較的寒かった。しかし、去年のクリスマスやここ数日のような寒さを感じたことはなかった。ロサンゼルス在住時代、「ニューヨークは、夏は暑くて、冬は寒い」と聞いていた。夏の暑さは、去年、ほんの数日、味わえた(私は、暑い分にはいくら暑くても構わないので「味わえた」という表現になる)だけだったのに、最後の最後で「冬の超寒さ」をこんなに味わうことになろうとは・・・

 年々、暖房が効かなくなっていくうちのアパート。ここ数日は、部屋の中にいても手足がかじかむ。今まで、部屋の中で手足がかじかむのは、秋口にすでに寒いのに暖房がまだ入らない、とか、春先にまだ寒いのにすでに暖房が切れてしまった、という場合だった。(98年のクリスマスイブに、人為的ミスによりアパート全体の給湯と暖房が止まり、「マッチ売りのおねえちゃん」になりかけたことはあったけど・・・)

 うるさい暖房の音だけはカンカンしてるのに、ナンでこんなに効かないの? ナンで手足がかじかむの? 大体、アメリカの「勝手に入る式」の暖房は、暑すぎる、部屋の中ではTシャツ1枚、というのが定番である。先日、イーストビレッジの友人宅に遊びに行ったら、暖房が効きすぎて熱帯状態なのにびっくりした。しかし、うちから見えるくらい近所に住んでいる友人も、「ここ数日、朝、(部屋の内部で)窓の周りに霜が付く」と言っていた。アッパーイーストと呼ばれるこの地区は、一応「高級住宅街」と言われているんだが、古い建物が多いマンハッタンの中でも特に古いアパートが多いみたい・・・

 世界には、マンハッタンなんかよりずっと寒い土地があることはわかっている。しかし、どうしてこんな寒い街が「(一応)世界のビジネスの中心地」なのか、なんだかえらい不思議な気分なんである。どうしてこんなクソ寒いのに、皆、普通にマンハッタンに通勤してきて、街を歩いていたり、仕事をしているの? しかも大半が、自分の車などではなく、公共の交通手段を使って生活している。こんなにクソ寒いのに・・・。変な疑問なのはわかっているけど、やっぱり私にとってはとてつもなく不思議な光景である。アラスカの森林地帯が寒くても、全然、不思議じゃないんだけど・・・

 こんなに寒いのが嫌いな私が、何の因果でこんなクソ寒いところで生活しているのか、というのも超不思議である。真冬の北海道で川下りしたこともあるし、オーロラを見にアラスカに行ったこともある。非日常が寒いのはまったく構わないけど、「寒いところに住む」なんて、私が最も嫌いなことなのに・・・

 通勤時の鞄は、ショルダーバッグから、大きめのザック形式のバッグに変更。両腕を通してしょってしまえば、背中が少しは暖かいからね・・・

 何が笑ったって、3連休明けの18日、オフィスの暖房が壊れていて、室内で皆、ダウンを着て仕事をしてたのには爆笑したね。さすがアメリカである。

 マンハッタンのそこここにある、屋台(リヤカーみたいなもん。移動の時は車で引っ張る)を使った食べ物屋。さすがにこの寒さの中、1日外に立っていると命に関わるんだろうな。18日は、会社の近くにいつもたくさん出ている屋台を全然見かけなかった。


 上の文の中で「最後」と書いた。何か非常事態が起こらない限り、私は4月末にロサンゼルスに戻る。ニューヨークには、何だかんだで4年も住んでしまった。しかし、こんなクソ寒い街とも、もうすぐお別れである。ロサンゼルスだって砂漠だから夜は寒いんだが、いくらなんでも氷点下にはならない。

 問題は、引っ越しの方法。まずアパートを見つけ、再び戻ってきて引っ越し本番・・・となるので、ロサンゼルスとニューヨークを1往復半することになる。レンタル引っ越しトラックは乗り捨てるとえらい高くつくので、この方法だと大陸をトラックで往復せねばならない。こっちで安い車が見つかれば、大荷物は引っ越し屋に頼み、また身の回りのモノだけ積んで車で行ってもいいんだけどなぁ (^^ゞ...。今度は北回りで(?)。もちろん、46時間ノンストップ横断・・・なんてのは、今回は避けたいもんである・・・(とか言って、いざ走り出したら「記録更新だぁ〜!」と、走り続けちゃったりして・・・ (^◇^ゞ... (^^ゞ... (_ _;;;...)


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