日本に住んでいた頃にスポーツクラブの会員だったこともあり、実は渡米直後にスポーツクラブを覗いてみたことがある。しかし、室内も土足の国ゆえ、もちろんクラブ内も土足。ストレッチ用のマットの上にも土足で上がり、靴を履いたままストレッチをする。外を歩いた靴の底を平気で手で持ってストレッチをするその感覚についてゆけず、会員になることは断念した。クラブ内では室内専用のスニーカーを履き、ストレッチマットに上がる時にはもちろんそのスニーカーも脱ぐ日本との落差のなんと激しいことよ。
今でもジムエリアは入り口から更衣室まで歩く間に通過するだけでまったく利用しないので、これは主に水回りでのお話。
最初に驚いたのは、プールやジャグジーにTシャツを着て入ってくるヤツが、「よく」いること。まず間違いなく帽子着用まで強制される日本のスポーツクラブのプールだったら、絶対にあり得ない。監視員なり職員なりが飛んできて、Tシャツを脱ぐか出ていくかの選択を迫られるはずだ。(余談だが、アメリカのプールで日常的に泳ぐようになってから日本に一時帰国した時のこと。新宿スポーツセンターのプールの水のあまりの綺麗さ、透明度にぶったまげた・・・。やっぱTシャツ着て入れるプールとは全然違う)
スポーツクラブのプールなのに、ホテルや遊園地の水遊び用プールと勘違いしているのか、レーンを占有したまま泳ぎもしないでくっちゃべってるタコ。他のレーンがガラガラならともかく、混んでいてもお構いなし。せめて他の人が同じレーンで泳げるように端に寄ることすらしない。この無神経さが、さすがアメリカン。
サウナに長袖長裾のトレーニングウェアにスニーカーで入って来るヤツも理解に苦しむ。ダイエットのつもりか? でもたまに、ほとんど普段着じゃないの?!ってな格好でサウナに入ってくるヤツもいるから、それと比べたらマシか。さすがにこれはアメリカでも御法度らしく、先日、「服のままサウナに入るな」という貼り紙が登場した。そんな連中が貼り紙の内容を守るのかどうかは疑問だけど。
なんだかよくわからん、塩みたいなものをサウナに持ち込み、体に塗りたくってる馬鹿もいるようだ。現場を見たことはないけれど、ベンチに白い粉末が落ちていて、不愉快になることがたまにある。これについても、禁止の貼り紙がしてあったけど、守られていないから白い粉が落ちてるんだろうな・・・
サウナの温度は、外にあるダイヤルで誰でも変更できるようになっているのだが、時々、この温度を滅茶苦茶低くして中でだべってるクソガキ(中学生か高校生)どもがいる。室温でしゃべりたいんなら、てめーんちでも、喫茶店でも、どこでも行って勝手にだべれよ! なんでわざわざサウナで、しかも温度下げてだべんなきゃいけないんだよ! 迷惑も甚だしい。
サウナにペットボトルを持ち込んでくる連中も、気持ち悪くってすごく嫌い。あんな暑い場所にペットボトルを持ち込むなんて、水が生ぬるくなって気持ち悪そうだし、ペットボトルから有害物質が水の中にがしがし溶け出しそうだし、そもそもあんたサウナに何分いるのよ?! いいとこ10分、がんばったって15分ぐらいなもんでしょーが。そのくらい、水なんか飲まなくったって死なないだろ! 出てから飲めよ!
しかし、ペットボトルならまだ可愛い。サウナに携帯電話や携帯音楽プレーヤーを持ち込むヤツまでいる。もちろん、なんでサウナまで来て音楽聞いたり電話したりしなきゃいけないんだ?!、とか、音漏れや会話の声が周りの人に迷惑だろ!、という常識やモラルの問題もある。しかしそれ以上に、あんな高温の場所に精密機器を持ち込んで、しかも汗などで濡れそうだし、故障の原因になるかもしれないとか考えないんだろうか・・・???
更衣室にて。このコーナーの過去のネタを読んだ人なら容易に察しがつくと思うが、アメリカ人に羞恥心なんてものはないので、もちろん大抵の人は隠すことなく堂々と着替えている。別に必要以上に隠すことはないと思うが、全裸のまま歩き回ったり、ドライヤーの前まで行って髪乾かすのは止めてほしい・・・。あとたまに、全裸で(タオルも巻かずに)サウナに入ってくるヤツもいる。頼むから、見たくもないもの、見せないでくれ・・・
などといろいろ書いてきたけど、実のところ、日本の馬鹿みたいに規則がうるさいスポーツクラブには、きっともう対応できない体になってる私。数年前に出張で大阪に行った際、ホテルの2階がスポーツクラブになっていたので、プールを利用したことがある。しっかし、帽子を被れだの、プールサイドには(タオルも含めて)何も持ち込むなだの、更衣室に入る前に水気をしっかり拭けだの、いちいちうるさくてなんかもう辟易としてしまった。
(2005.4.17)