「米郵政公社の商売」

 目次を見ていたら、郵便局がらみの話題が多いことに気付いた。またしても、郵便局のお話。

 今回、ニューヨークからロサンゼルスに引っ越すにあたり、ニューヨークを出る時点で新しい住所は決まっていなかった。そこで、ニューヨークの郵便局に、郵便物の転送先としてロサンゼルスの友人宅の住所を届けた。

 引っ越して2ヵ月ほど経った頃から、この友人宅に、私宛のDMがびしばし届き始めた。元の住所から転送されたものではなく、宛名は最初から「友人宅の住所&私の名前」で印刷されている。

 ここでハタと気付いた。そうだった、郵政公社は名簿業者に届け出のあった転居先を教えているんだった。何を隠そう、私が前、働いていた会社でも、定期的にDM発送用の住所録を郵政公社に送っていた。すると、転居届があった分を有料で訂正して戻してくれるのである。

 ホントにうかつであった。こんな形で友人に面倒をかけることになろうとは、思いもしなかった。かと言って、友人宅から現住所への転送届けなんか出そうものなら、今度は友人宛の郵便物まで転送されるなど、新たなトラブルの元になることは目に見えている。最初から自分の新しい住所への転送を頼んでいれば深く考えることもなかったのだろうが、そんなわけで妙に気になってしまった「米郵政公社の商売」。

 納得できないのは、定期購読している雑誌。ちゃんと新しい住所が決まってから、その住所で送付先の変更を届けているのに、何故かこれも「友人宅の住所&私の名前」でラベルが印刷されて、友人宅に届くのだ。2誌とも。なんで本人が「ここに転送して!」って届けてるのに、そういうことするかなぁ・・・。理解に苦しむ。

 現在の住所に引っ越した当初、前の住人宛の郵便が毎日、山のように届いた。なにせ前に書いたように郵便受が小さいから、これは大迷惑だった。その都度、「宛名の人物は引っ越したから差出人に戻して」と赤字で書いて再度ポストに投函していたら、最近はあまり来なくなった。「重要そうな郵便もあるのに、この人、これでいいのかいな?」と思っていたけど、もしかしてDMに追いかけられるのが嫌でわざと届けなかったのかも。

 他の国の郵便局がこういう商売をしているのかどうか知らないけど、なんだかなぁ・・・

(2000.8.11)