私も例外ではなく、最初の2年間はどうしても必要な時だけ仕方なく日本のカードを使っていた。やっとある会社の正社員になった折に勇んで申し込んだが、普通のカードはやっぱりダメ。そこでセキュアドカードという、預金残高が利用限度額になるカードに500ドルの為替を添えて申し込んた。これなら、既に預金してある金額内でカードを使うのだから文句はないだろう。これでしばらく我慢して使っていれば信用もでき、普通のカードも取得できると聞き、ウキウキしながらカードの到着を待っていた。
ところが、2ヶ月経っても何の音沙汰もない。いくら事務処理の遅いアメリカでもこれは遅すぎる。問い合わせたところ「アメリカ国民じゃないからとっくの昔に拒否されて、為替も送り返した」との返事。さらにいろいろ聞けば、何とアパートの部屋番号を書かずに返送したという。
ばかやろ〜! 国民じゃなきゃダメならそう申込書に書いておけ! 無駄な時間も期待も浪費せずに済んだのに。しかも、為替というほとんど現金と変わらぬ物を送るのに、なんというズサンさ! うちのアパートなんて100人以上住んでんだぞ。部屋番号無しで届くものか!
為替の手数料返せ! 500ドルの利息払え! 慰謝料よこせ!
調べたところ私の紛失した為替は(送り主にも戻らなかった。まあ、郵便物の紛失はよくあることだが)誰も現金化していなかった。500ドルは無事戻って来たが、何か釈然としない・・・ブツブツ。
その後、日本での信用をもとにカードを発行してくれる会社をやっとみつけ、「もうすぐカードが届くと思います」という電話までもらったのにやはりカードは届かない。心配になって問い合わせたら、カードは速達で送られたが私が不在であった。本来なら不在者票をポストに入れるところだが、物がカードだったので気を利かせて(どこがどう気が利いてるのが全然理解できないが、そう説明された)送り主に戻した。カード会社は、今度は普通便で送り直したので1週間くらいで届くはず、という返事。
全く、何でこうみんな馬鹿ばっかりなんだ!
今となっては信用も無事に積み重なり、アメリカのカードも3枚になった。しかし、実はアメックスだけは日本発行のカードを持っていれば、アメリカ発行のカードに切り替えられるそうだ。これから渡米する人は、とりあえずアメックスを作っておくといいかもしれない。
(原文:95/11 加筆訂正:98/9)