「アメリカの無駄・その1」

 私がロスに来た頃は、「ロスは砂漠で水がない、よってレストランでも水なんか要求するんじゃない」というようなキャンペーンを水道局がさかんに行なっていた。(最も、5大陸全てで雨に降られた経験を持つ強力雨女の私が来てからは大雨の記録続き。近年ではそんなキャンペーンもトント聞かれなくなった(_ _;;;...)

 しっかし、随分多くのアパートにプールがついてる。しかも、大抵は申し訳程度の小さいもので、本当に泳ぎたかったら「安いんだからスポーツクラブのプールを利用するわな」っちゅ〜ようなシロモノ。要するに飾りというか、プールサイドで昼寝したい人用というか、実用性はあまりない。そんなものそこら中に作らせておいて、「コップ1杯の水を我慢しろ」はないだろう。

 街を走れば、植え込みや芝生や中央分離帯、いたるところにスプリンクラーがついている。道路に余分な水が流れ出し、運が悪いと車が汚れるほどの過剰給水。降ろうが照ろうがお構いなし。

 アパートの部屋についている冷暖房器具にしても、何故か必ずと言って良いほど暖房の吹き出し口は上方に、冷房の吹き出し口は下方についている。

 まったく、理屈に合わないことの多い国だ。

(原文:95/11 加筆訂正:98/9)