98.2.8の独り言

 私はつき合いは悪いし、気が乗らない時は本当に愛想が悪い。しかし、時折、徹底的にノリが良かったりもする・・・ようだ。

 時は金曜日の朝、奇跡的に目覚めたもののえらい調子が悪い。完全に前夜の酒が残りまくっている。とりあえずシャワーを浴び、出てからしばしボォ〜っとする。単に気分が悪いだけじゃなくて、異様に眠かったりもする。よっぽどこのままベッドに戻ろうかと思ったが、頑張って家を出る。どのくらいつらかったかというと、今年に入って初めて地下鉄で通勤してしまったくらいだ。(98年一回も乗り物に乗っていない記録は、こうして途絶えてしまった)

 前夜の飲み会。実は以前、同じメンツで飲んだ際、本人はあまり覚えていないのだが私はかなり派手にトンでいた・・・らしい。そこで、皆さん、もう期待で胸パンパンにふくらませて私がハイになるのを待っている。前回、参加しなかったヤツなんて、もう一世一代のイベントを逃したかのように悔しがって、今宵こそはしっかとこの目で見届けようとワクワクしてる。そんなに凄かったのか、単にニューヨークでそんなヤツが珍しいのか・・・。

 私のグラスの中身が1/4くらいになると、間髪入れずに誰かが注いでくれる。皆、自分のグラスより私のグラスばかり気にしている、なんだかなぁ〜。私は、注いで頂いた酒を残すとか、注がれるのを断るとか、そんな無粋なことは絶対にしない旧型人間なので、「こりゃぁ〜いぃ〜や、極楽極楽」と注がれるがままに飲みまくってしまった。飲み会の時に後先考えるなんて、私のポリシーに反する。場を白けさせるくらいなら、初めから参加しないしね・・・。

 会社には無事、遅れずに着いたものの全く使いモノにならない。仕方ないから会社の近所の公園のベンチで昼寝する。この日は非常に抜けが良い青空が広がる冬晴れ、言い換えるとキーンと冷えていた。いくら暖冬といっても、かろうじて0度を越える程度の気温の中で寝ているとさすがに寒くなり、小1時間で目覚めた。この昼寝はかなり効果があったようで、震えながらオフィスに戻ってからはちゃんと仕事ができる状態に戻っていた。

 それにしても、酒の分解酵素を全部使い果たすくらいの飲み方を学生時代にしてしまったせいか、最近あまり飲まないせいか、酒が残るようになってしまったなぁ。

 午後、会社に届いた電子メール。「夕べは久々にハイな姿を見られて満足でした」
 いぃ〜えぇ〜。こちらこそ、楽しんで頂けたようで何よりです。


 日本の暦では立春が過ぎた。あまり寒くないのでありがたみも少ないが、それでも春が来ると思うと嬉しい。

 私の部屋は一階、アパート自体の入り口の真横で、表通りに面している。つまり、一番条件が悪く、一番安い部屋だ。それでも、建物が通りの北側に建っているため窓は南向きだ。夏の間、カーテンを開ければ昼間はそれなりに明るかった。しかし、ニューヨークは緯度が高いため、冬の太陽は低い。ここしばらく、カーテンを開けたことがなかった。

 土曜日に目覚めたら、カーテンの向こうが明るかった。思わずカーテンを開けたら、明るい日差しがいっぱいに入ってきた。

 「春の予感」 明るくて、暖かくて、木々が芽吹いて花が咲く・・・


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