97.11.12の独り言

 今日、近年稀に見るほど血沸き肉踊る・・・じゃなくて、血液が沸騰するほど怒ってしまった。こんなに頭に来たのは、ニューヨークに来てから初めてかもしれない。

 夕方、オフィスを定時に出て、既に真っ暗になった道を私はひたすら急いで歩いていた。こういう時に限って重い、もろもろの荷物が肩に食い込む・・・。昨日、自宅にFedExの不在者票が届いていた。仕方ないのでFedExに電話をかけた。スケジュール的に、今日、FedExの集積所に取りに行く以外の選択肢がなかった。場所を聞いたら、うちのオフィスをひたすら西に行ったことろだった。

 もちろん、前回の独り言で書いたオーダーの品ではない。自分で配達先を指定できるんだったら、誰が自宅なんかに送るか!

 寒い中を20分も歩いて、やっと集積所にたどり着いた。そりゃ確かに朝の徒歩通勤ではもっと歩くが、あれは好きで歩いているんであって、嫌々、重い荷物かついで急いで歩くのは20分でも十分不愉快だ。朝の光の中と、夜の寒くて暗い中を歩くのでは気分も全く違う。

 不在者票を差し出す私。受け付けのおねえさん「この荷物はここじゃなくて、別のところに保管してあるよ」と端末を叩きながら言う。「なぁにぃ〜〜〜!!!!」ほとんど、固まる私。おねえさんは続ける「最初はここにあったんだけど、別のところが届け先に近いから、今日そっちに回して保管するように指示が・・・」「だ・・・だって、電話で・・・」怒りのあまり言葉が続かない私。そこで顔を上げるおねえさん。私が本当に頭に来てわなわな震えて言葉にならなくなっているのを見て、少しあせり「いや、きっと、そっちの方が近いから・・・アップタウンに住んでるんでしょ。だから、ここのox丁目の集積所なら帰りにピックアップできると思って・・・」ほとんど、怒りのあまり、相手の話も上の空の私。どこに取りに行くかの住所すら、ほとんど聞こえていない。おねえさん、さらに親切になり「ox丁目のオフィスの場所、知ってる? 今、これに書くからね。ox丁目の2番街と3番街の間で、住所は・・・」。

 やっと最後に出た言葉。「いったい、どこに文句を言えばいいの?」

 ばかやろぉ〜。ふざけんじゃねぇ〜よ、この時間がない時に頑張ってあせって肩痛くなりながら必死こいて歩いて疲れて時間を無駄にして! 一体、何なんだよ?! 確かに言われた場所の方がうちに近いよ。だったら、初めっから、そう言えよ! そうすりゃ、無駄な時間も怒りのエネルギーも最小限で済んだのに。いくら、そっちが近くったって、教えなきゃわかる訳ねぇ〜だろ?! 超能力者じゃないんだから、言われたのと別のとこに保管してあるなんて、知るか! 今日、取りに行くって行っただろ! 脳ミソ、ねぇ〜んじゃねぇ〜の?!


 帰ったら、日本の友人から葉書が来ていた。「タイに遊びに来てます」という絵葉書だった。「タイのサムイ島(でも暑い)」というのも笑ったが、最後に「誕生日おめでとう」と書いてあった。おめでとうったって、1ヵ月も前だぜ〜、と思いながら見たら、署名は9月24日、消印は9月29日だった。タイって遠いのねん。


エッセーのメニューに戻る
  • 次回の独り言に行く
    過去の独り言メニューに戻る
  • 前回の独り言に戻る
    トップに戻る