2005.10.5の独り言

 これは前回の続き。8月の、5年以上ぶりの引っ越しにまるわるお話。

 かくして、一刻も早く前のアパートを去りたいという一念で、大慌てで新居を決めた私である。私は今まで、部屋探しの運はかなり良かった。日本時代に住んでいたアパートも気に入っていた。マンハッタン時代のアパートだってアッパーイーストにしては安く、大家さんもいい人だった。93年から96年の間にロサンゼルスで住んでいた2カ所も、どちらもそのアパート内で最も条件がいい部屋だった。前のアパートだって最初の3年はなんの不満もなくて、滅茶苦茶気に入っていた。

 しかーーーし! いや、やはりと言うべきか、今回ばかりはどうやら早まったようである。

 今の大家さんは個人オーナーだから融通が利く。非常に気のいい、親切過ぎて鬱陶しいほど親切なエジプト人である。契約を交わしたのは8月頭だが、契約開始を8月15日からにしてくれたお陰で、半月分の家賃が浮いた。

 でもね・・・、なんとなーく、最初から嫌な予感はあった。まず初めてこの部屋を見に行く途中、坂道でこけて転んだ。なんか縁起悪いなーとは思ったけど、そんな験(げん)担ぎなんかどうでもいいほどに、とにかくとっとと次のアパートを決めてしまいたかった。

 そして引っ越す直前、2夜連続でゴキブリの夢を見た・・・。一段と縁起が悪い・・・

 ・・・ま、住んだ後の話はとりあえず置いといて、まずは各種住所変更手続きのお話から。とりあえず、問題なくすんなり終わったもの。

 携帯電話。これは携帯電話会社のウェブサイトから手続きをしたら、次回の請求書はばっちり新しい住所に届いた。以前、このサイトでクレジットカードの更新手続きをした時は、更新内容が反映されていなくて、未払いということになってしまった。最後は結局、電話をかけなければならず、ついでに追徴金まで取られた。しかし、住所変更に関しては問題なくウェブで完了できた。この違いはなんだ?!

 いやね、もしかしたら最終的には電話をかけなければいけないかもしれない、ウェブで調査&手続きをした上に電話かけるなんて2度手間じゃん、最初から電話かければいーじゃん・・・とは、自分でも思うよ。だけど、私はとにかくほんっとーーーに電話が嫌いなんである。友だちに電話をかけるのにさえ、滅茶苦茶勇気(?)が要る。受話器を取る前に、「今頃相手は何をしているだろうか?! 迷惑じゃないだろうか?!」などなど、あれこれ考えてしまう(気を遣っているというより、単に、電話をかけたくない自分への言い訳)。日本語が通じるフリーダイヤルがあるとわかっていても、商品注文の電話をかけるのが嫌で、わざわざ切手代使って郵送で注文したこともある。実家からピザの出前の電話をするのにさえ、かなーり考えて心の準備をして勇気をふり絞らないとできない。よっぽど怒っている時以外は、受話器を取るのをかなーり躊躇してしまう私。

 もちろん、人間と話すまでにさんざん選択肢を選ばされ、さらに延々と保留音聞かされて待たされるのも嫌である。最近は、選択肢や回答の番号をプッシュするのではなく、口で言わなければならないシステムも多い。これはもう本当に最悪。なんで機械に向かって馬鹿みたいに一人でぶつぶつしゃべって、時には機械ごときに「聞き取れない」とか言われなきゃならんのだ?! 押したほうがよっぽど確実で正確で早いだろーが! でもまぁ、それ以前の問題として、そもそも電話が嫌いなのである。なので、できるものなら電話をせずに済ませたい・・・

 というわけで、日本の電力会社と水道局が1つになったような組織、DWPについても、ウェブサイトから移転手続きを行ってみた。新居の電気開通を15日、前のアパートの閉鎖を16日とリクエストしたところ、即座に確認のメールが届いた。加えて、引っ越し直前に再確認のメールまで届いて、かなり感動した。もちろん予定通り、新居の電気は15日に開通。

 ところが、古いアパートの電気が17日以降も使えた。そこで問い合わせのメールを出してみたところ、これまた親切かつ迅速に返信が届いた。曰く、17日以降の電気代は家主持ちとのこと。DWPのインターネット対応は、本当にまともである。すべての組織がこうであればいいのに・・・

 CITIBANKへの住所変更届けもウェブで行おうと思ったのだが、なぜかいつ試してもエラーになる。「このサービスは今は一時的に利用できない」といった内容が表示されるのである。そこで、銀行に行った際に職員に「住所が変わったんだけど」と言ってみた。そうしたら、なんと実にポストイットを渡され、「そこに名前と新しい住所と電話番号を書いといて」。・・・・・(絶句する私)。「あ、一応、社会保障番号も書いといてね」。・・・こんなにでかい銀行のくせに、住所変更届けの書式ぐらい、ないんかい?!

 本当にこんなんで住所変更処理が行われるのが、非常に不安であったのだが、処理自体は問題なく行われ、翌月の明細書(アメリカの銀行には通帳というものがないので、毎月、明細書が郵送されてくる)はちゃんと新しい住所に届いた。

 後日、CITIBANKのウェブサイトからの住所変更は、Internet Explorer(IE)で行おうとするとエラーが出るが、Netscapeを使えば問題なく行えることが判明。たまーにあるけどさぁ、IEだとうまく動かないシステム、実に変わってるよね。どういう人がどういう環境で開発&動作確認してるんだろ?! 個人的にはNetscapeを使うことのほうが多いけど、世間の大勢(たいせい)はIE使ってるでしょーが・・・

 引っ越しにまつわるお話、まだまだ続きます。


 それにしても、引っ越し準備をしていた8月上旬のロサンゼルスは暑かった。精神的+肉体的疲労に暑さが加わり、ヘロヘロ&ボケボケ状態で引っ越し準備をしていた。長期出張や旅行の荷造りでもそうだけど、到着した後で中身を出して片づけるのは比較的簡単だけど、パッキングは本当に面倒くさくて大変である。

 そんな状態で力仕事なんかするもんだから、怪我もするわけである。棚を移動した際、固定されていない中段の棚板が落ちてきて、見事に右足親指を直撃した。クソ重い合板の角が・・・(余談だけど、日本のカラーボックスのように軽くて便利な棚は、アメリカに存在しない。見かけはまるでカラーボックスのような棚でも、アメリカにある合板はすべてが信じられないくらい重い。なんであんなに重くしなきゃいけないのか、なんで日本みたいに軽い合板が存在しないのか、まったく理解できない。しかも重いくせに強度は今いちで、すぐたわむ)

 10分ぐらい、声も出せずに床に転がって固まった・・・。その日は痛くて何もできず、とっとと早寝してしまったぐらい。それから数日間は、びっこをひいていた。

 その板の角が直撃した爪の付け根あたり。直後は爪の生え際がほんの少し、赤黒い程度であった。それから爪が伸びるにつれて、どんどん赤黒い面積が増加。もう2ヵ月も経つというのに、未だに赤黒い部分の面積が増え続けていて、普通の爪が生えてくる気配がない。(1カ月半程度経過した頃の様子←足の指の写真なんて、あんま美しいもんじゃないので、興味がある方のみどーぞ)

 この爪、これからどうなっちゃうんだろうか・・・???


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