2002.8.22の独り言

 ロサンゼルス、寒いよっ!!! 寒過ぎるっ!!!

 今までだって、ロサンゼルスが「暑い」と思ったことはほとんどないけど、それにしてもまだ8月だってのに寒過ぎる。「いつもの」というか、「いつにも増して」というか、「午前中どんより天候」に拍車がかかり、時には霧雨まで降ってきやがる・・・

 なにしろ高温多湿熱帯雨林気候(?)の東京にしばし滞在し、帰米後は落ち着く間もなく灼熱の砂漠ラスベガスに出張し、ようやく帰ってきた私。落差があまりにも激し過ぎる。確かにまあ夏もそろそろ終わりなんだろうけど、あまりにも急激に終わってしまって、対応できない・・・。袖無しなんか着てたら寒くて寒くて。せっかくの(?)小麦色の太くたくましい腕なのに、とても見せびらかせないわい(誰も見たくないって・・・)

 7月中旬。東京に到着したその夜から、もちろん3リットルくらい(?)汗はかくものの、扇風機すらつけずに平気で熟睡し、母に呆れられるほど夏モノの私(窓は開けてるけどね<念のため)。確かに着替えても着替えても服が汗でびっしょりになる、とか、袖無し着て車運転してるとシートベルトが肩にへばりついて気持ち悪い、とか、多少の不便は感じたものの、気分的にはあのくらいの暑さは全然平気であった。テレビやら他人やらが、「今年の暑さは酷い」みたいなことを言うのを聞いては、「へ? 例年はそんなに涼しいんかい???」と思っていた。

 しかし肉体は精神ほど対応できていなかったようで、到着して2日後には首筋にあせもができてしまった。ひえ〜〜〜、赤ちゃんじゃあるまいし、えらい恥ずかしい・・・。幸いなことに肉体もすぐに慣れたみたいで、数日で治ったけど。

 今回は久々に盛夏の訪日。花火もさんざん楽しんだ。江戸川花火なんて、開始ぎりぎりに行ったにもかかわらず川面から3メートルくらいの至近距離から堪能できた。あれは超ラッキーだった。東京湾大華火大会も、6〜7年ぶりに見に行った。下町方面苦手な私だったのだが、せっかく日本にいるのだからと今回は隅田川花火も初めて見に行った。第2会場は橋を渡りながら見るシステムになっていたのだが、なにしろ初めてである。花火開始前に橋が通行止めになっていたので、そこらにいた警官に聞いてみた。

私「花火が始まったら、橋って、渡れるんですよね?」
警官(思いっきり嬉しそうに自分一人で勝手にウケながら)「いや、走っては渡れないですけど、歩いて渡れます」
私「・・・・・」

 今回は前歯も作り直した。なにしろ時間が限られているので、古い差し歯&溶けて割れた根っこを抜いてから、比較的すぐにブリッジを作りにかかった。そんなわけで、前歯3本、今も仮止め状態である。まだ歯茎の状態が落ち着いていないので、次に日本に行った際に微調整してから本格的に接着する。

 日本で作る理由? 同じ保険なしなら日本で作ったほうがずっと安いからである。ブリッジなんてずーっと昔っからある方法なので、アメリカのほうが進んでいるということもない。今年の春に終了したインプラントのやり直し、「材料費だけ」といいながら結局2000ドルもかかった。それを思えば前歯3本ゼロから作ってくれて24万円なんて、安いもんである。

 ところで、ほんの一瞬でも前歯がないとみっともないということで、抜いて歯茎の血も止まらぬうちから、つけ爪みたいな仮の歯をくっつけられた。両側の歯に接着剤(エポキシ系接着剤の臭いがした)でくっついているだけなので「絶対に噛まないでください」だそうである。だから、「前歯のない状態」を見る機会が一度もなかった。

 さて、できた義歯をはめてみて、外して調整、を繰り返す。歯医者さんは、実に丁寧に2度も義歯を焼き直してくれた。2時間も歯医者の椅子に座りっぱなしだったのは初めてである。途中で居眠りまでしてしまったし、しまいにはお尻が痛くなった。この時、自分で義歯の色合いを見るために渡された手鏡を持ったまま待たされていた。ふと「前歯がない歯茎を見るチャンスは今しかない!」と思い立ち、おそるおそる見てみた。・・・実にグロテスクであった。抜いた痕は大きく窪み、まだ赤い傷跡というか裂傷もくっきり。両側の2本の歯は芯だけに細く削られて見る影もない。かなり悲しかった・・・

 帰りの飛行機、出発が1時間半も遅れた上に、珍しく向かい風だったとかで到着もきっちり遅れた(本来なら、帰りの便は偏西風に乗る)。ついでにシステムが壊れていたのか、映画もいっさい上映されなかった。せっかく珍しくモニタがよく見える席だったのに・・・

 んで、すかさずラスベガス。仕事じゃなきゃ絶対に泊まれない高級ホテルの滞在。今年は世界的に景気が悪いせいか、8月のど真ん中だというのにラスベガス全体が空いていた。そのせいか、去年同じ仕事で泊まった時よりかなりいい部屋をあてがってくれた。そもそもホテル自体が新しいからきれいだし、部屋もバスルームもスイートかと思うほど広かった。窓からは日中はホテルのプールが、夜は夜景がきれいに見えた。

 2日目の朝、いざ!とプールへ・・・行ったはいいけど、はっきり言って命の危険を感じるほど暑い。さすがの私も、プールサイドで寝ていられるのは10分が限界。ちょっと暖まっては、水に入ってぷかぷか。ほかの記者が「(鉄を焼いては冷やし、を繰り返して作る)刀になったような気分だった」と言っていたが、まさにそんな感じ。とてもじゃないけどプールサイドで落ち着いて雑誌を読んだり寝たりできなかった。
#去年はこんなに暑かったか???

 などと文句言いつつも、無事に仕事を終えて帰る車は、行く夏(というか、暑さ)を惜しむように未練がましく窓全開。渋滞の中、気分悪くなりそうになりながら、それでも意地で(たぶん)今年最後の暑さを堪能。ロサンゼルスに近づくにつれて、どんどん涼しく爽やかになっていく空気に、「ああ、ロサンゼルスってなんて住みやすいんだろう♪」と深呼吸。

 水遊びをするには寒すぎるし、夏の間ずっとここにいても物足りないけど、住むには最高の場所だよな。これは仕事もはかどる!・・・ハズだったのだが、あまりに急に寒くなったもんで、体が冬眠体勢に入ってしまった。最初は溜まった疲れが出たのかな、とも思ったのだが、毎朝毎朝、起きられないし、日中もなんだかずっと眠い・・・

#ああ〜〜〜、仕事したくね〜〜〜!!!
(というか、何もしたくない・・・、ずっと寝てたい・・・)


 グリーンカードの現物が届いたことは以前に書いた。私はすかさず「INSPASS」も取得した。あまり知られていないシステムなのだが、事前に無料で登録してカードをもらっておくと、米国に再入国する際、機械にカードを通して指紋を照合するだけで入国審査を通過できる。入国審査官のいる窓口を通らないで済むのだ。あまり知られていないことと、頻繁に出入国する人しか必要ないことから、INSPASS用ゲートはいつもすいている。長い列に並ぶこともなく、いっさい人間と会話もせずに、米国に再入国できる・・・ハズだった。

 私がロサンゼルス国際空港に到着した時、INSPASS用の機械は壊れていた・・・。結局、ほかの人たちと一緒に(もちろん外国人用の列ほど長くはないけれど)列に並ぶ羽目に陥った。

#なんのためにINSPASS取ったんだよぉ!!!

 せっかく届いたグリーンカード、まあ最初の1回くらい、入国審査官に堂々と見せる快感を味わいたいじゃないか・・・と自分を納得させた・・・


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