英国あれこれ

2022年夏にイギリスを旅行した
その時に見聞きし感じたあれこれを・・・

 まずはお札について。
 空港で両替したイギリスポンドを最初に見た時(余談だが、間違ってもロンドン・ヒースロー空港内でポンドに両替してはいけません。犯罪レベルのぼったくりレートです)、カラフルで、小さめで、プラスチック感ありありのツルツル手触りだし、透かしというよりまんま透明な部分(写真中の赤矢印)まであって、「おもちゃみたい」と感じた。そしてどの札も、やけに綺麗。
 考えてみれば、当時イギリスはEUを離脱した直後。EU時代は当然、ユーロを使っていたわけで、それがポンドに戻ってお札も新しく作り直したばかりで、だから全体にお札が綺麗なのだなぁ、と納得。

ドル紙幣との大きさの比較

20ドル札の横幅は約15.8センチ
 で、このプラスチック感バリバリで、透明な部分なんかちょっと雑に扱ったら破れてしまいそうで、折り曲げることがためらわれるお札。でも絶対、折り曲げる人だっているよね。折り曲げたらどうなっちゃうのかな??? などと思っていたら、1回だけ、折り曲げられて劣化した5ポンド札をお釣りにもらう機会があった。(下の写真)
 ご覧の通り、印刷がかなり、すり減ってというかすり切れてというか、消えかけている。透明部分の真ん中にあった塔なんか、完全に消えてしまっている。やっぱり折り曲げには弱かった、というか、この素材も印刷方法もあまりお札向きではなかったのでは・・・??? それなのに、エリザベス女王が亡くなったら、全く同じ素材とデザインで女王をチャールズ王に差し替えただけのお札を作り直す(直した)とか。なんか、すっごい無駄な経費を使っているような・・・

透明な部分が分かりやすいようにピンクの台上で撮影

 信号機が「緑→黄→赤」と変わるのは普通だが、イギリスでは赤から緑になる時も間に黄色が入る。最初は驚いたが、赤から黄色になれば運転者は「そろそろ緑だ」と用意をするから、緑になった瞬間に発進できる。発進が迅速なら、1回の緑の間に行ける車の数が増えるので、ある程度渋滞緩和になるかも。
 信号が変わってもボーッとして動かない車が多いカリフォルニアでこれをやってもあまり意味がないかもしれないが、ニューヨーク市とか日本の大都市とか、せかせかした運転者が多い場所はイギリスの真似をしてみたらいいような気がする。
 以下に信号機の短い動画、ご興味があれば。クリックすると別ウインドウでYouTube画面が開きます。赤信号が黄色っぽく写っていますが、言うまでもなく一番上が赤です。


 イギリスでは建物の階の数え方が違う、という話は、小学生の頃から知ってはいた。88年にオーストラリアに行った際、イギリス式だったような気もするが、もはや記憶が定かではない。という感じで、今回、イギリスに行くにあたり、階については特に気にしていなかった。
 最初に泊まったホテルでは部屋番号が1桁の地上階の部屋だったので、階の数え方について意識することはなかった。2つ目のホテルでは部屋番号が7で始まる7階の部屋だったので、エレベーターで7を押すだけ。やはり階については深く考えなかった。
 さて、3つ目のホテルの部屋番号は2で始まっていた。「2階なら階段で行くか」と階段を上り始めてからハタと気付いた。ホテルのフロントがある地上階の1つ上の階が「1階」なのである。ということで、2から始まる部屋は日本やアメリカで言えば「3階」だ。この辺までは、まだ許せる。
 ブリテン島をほぼ1周する旅だったので、ホテルは1〜2泊で次々と移動する。イングランドからウエールズに入った最初のホテルで割り当てられた部屋番号は「122」。「1から始まるから『2階』だな」と階段を上り始めたところ、地上階の1つ上の階の部屋はナント「001」から始まっている。
#はいぃ〜〜〜???
 0階ってなんなんだよ?! 「122」は普通に(?)数えると「3階」なのかよ。じゃ、フロント(地上階)はマイナスかよ?!・・・と思ったら、本当に地上階のエレベーター表示は「-1階」だった。なんじゃ、そりゃ?! まったく意味分からん。

「0階」って何なんですか???

さらに意味不明な「−1階」。
別に地下ではない、地上階である。
 さらにホテルによって、1階(実際は3階)の下に「M」と「G」があったり、「G」と「LG」があったり、ホントにわけわからん! せめて統一しろよ!
 イギリス人はわけわからなくならないのか??? 例えば普通に2階建ての家とか、イギリス人はどう呼ぶんだ??? 10階建てのビルはどう数える???



 イギリスのホテルで一番、謎だったのは、バスタブやシャワースペースがちゃんと仕切られていないこと。写真を見てもらうと分かりやすいが、シャワーを浴びる場所とトイレ側がガラスで半分ぐらいしか仕切られていないため、かなり気をつけていてもシャワーの水が外に漏れまくる。これ、一体全体誰が得する仕様なのか??? ホテル側だって、トイレエリアをびしょ濡れにされて掃除が大変だし、壁やドアにカビが生えたり腐ったり、ロクなことないだろう。客も濡れた床を拭こうとタオルを無駄に使うから、「反エコ」だ。近年は世界中で「地球環境のためにホテル連泊の時はタオルの交換を減らそう」という流れなのに、まったく逆行してるじゃないか。
 10カ所ほど利用したホテルの中で、バスタブをシャワーカーテンできっちり仕切れたのは1カ所だけ。シャワースペースをガラスドアできっちり仕切れたのが1カ所。どちらも米系のホテルチェーンだった。
#万が一、またイギリスに行くことがあったら、絶対に米系チェーンのホテルを選ぶ!!!
 確かに前年の夏、アメリカ東海岸を旅行した時も、シャワースペースの仕切りに隙間があったり、建て付けが悪くてドアが勝手に開いてしまったり、泊まったホテルの半分はシャワーの水が外に漏れる仕様(?)だったけど、それは設計の不備というか不具合というか、とにかくわざとではなかった。しかしイギリスのホテルは、「わざと」水が漏れるように設計されている。なんでこうなのか、誰か教えてほしいもんだ。

最初に泊まったホテル。
なんてふざけた風呂なのか?!とムカついたのだが

他のホテルも同じような仕様だった・・・



シャワー専用。
右側2/3しか仕切られていない。
半分しか仕切られていないバスタブよりはマシだが、
やはりどうしても外が濡れてしまう。

もはや半分以上、開いている。

こちらはシャワー専用だが、出入り口の隙間はふさげない仕様。

 イギリス人は皆とんでもなく器用で、半分しか仕切られていなくてもトイレ側をびしょ濡れにせずにシャワーを浴びられるんですか???

 ついでに(ないものを写真に撮れないので、写真はないのだが)イギリスのホテルは部屋に時計がない。アメリカでも日本でも、普通、ホテルの部屋には、目覚まし機能付きのデジタル時計が置いてあったりベッドに埋め込まれていたりするだろう。それが、まったくといっていいほどなかった。たった1カ所、テレビの下部にデジタル時計が埋め込まれていて、テレビを消しても時間が表示されているホテルがあっただけ。
#いちいちスマホを見ないと時間が分からなくて、夜など特に、すっげ〜不便なんですけど・・・。


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