監督:是枝裕和
出演:ARATA
小田エリカ
寺島進
ドキュメンタリーのような、不思議な作りの作品。死んだ人が下界から天国へ行くまでの間、1週間ほど滞在する場所でのお話。死んだ人の話ながら、生への未練、執着みたいな湿っぽい場面はいっさいなし。
なんといっても発想がすごいと思う。死んでから1週間の間に、生前の一番楽しい思い出を選び、しかもその場面を再現した映画を作るという、普通じゃとても思いつかないような設定。
だらだらして冗長だなと感じる部分も多少あるし、設定が馬鹿馬鹿しすぎると言ってしまえばそれまでなんだけど、でも基本的にはとても優しくて美しい作品。最初は「自分だったら何を選ぶ?」と考えていたが、最後には「誰が自分との思い出を選んでくれるだろう?」と考えてしまった。
鑑賞日:2004年11月14日
製作:1999年・日本