監督:黒沢清
出演:香川照之
小泉今日子
小柳友
普通に面白かった。黒沢清監督作品って、全部見たわけじゃないけど意味不明なことが多くて好きじゃない。でもこの作品は、役所広司が登場するあたりからわずかに残っていたリアリティがどこかへ吹き飛んでしまうものの、分かりにくいということはなかった。
香川照之が演じるような、プライドばかり高くて立場の弱い者には威張りちらし理由もなく反対して自分が間違っていても絶対に折れない「男」、すっごいよくいそう。典型的な「日本男児」だね(日本人に限らないか・・・)。息子をしかりとばすその言葉、すべて自分にも当てはまったりして実に滑稽。
小泉今日子は「空中庭園」とも微妙にかぶる名演技。くたびれた母親役が本当に上手だ。実際には子なし独身なのにね。
子役の小柳友は目が印象的。全然可愛くないけど、個性派俳優として大物になれるかも。
ところで、一番印象に残ったのは「家」だったりする。裏は線路、隣は空き地(工事中?)でぽつんと建っていて、しかも用途不明な外階段が付いている。単に防犯上良くない家ですよ、ということを言いたかっただけなのか。それともなにか、深い意味でもあるのか・・・???
鑑賞日:2009年6月21日
製作:2008年・日本/オランダ/香港