監督：北野武
出演：ビートたけし
　　　京野ことみ
　　　寺島進

　元々、わかりやすい話は期待してないけど、それにしても意味不明過ぎ。意味がわからなくても格好良かったり綺麗だったりすれば、それはそれでいいんだけど、そういうワケでもない。大体、たけしが画面に登場するだけでかなり満足できた、かつてのようなたけし自身の魅力自体がかなり失われている。誰も、たけしですら、寄る年波には勝てないってことか。

　お約束のように登場する岸本加世子も、存在する意味がないばかりか、鼻につく。登場するたびに不愉快になる。北野武の趣味なんだろうけど、やせぎすで目ばかりギョロギョロした女たちも、ヤクザ系な男たちも、この作品に限っては途中からどんどんうざったくなってくる。

　これまたお約束の銃の乱射も、哀愁も感じられなければ、ちっとも美しくもない。「子どもには見せたくない」などと、野暮なことを言いたくなってしまう。

　それにしても、私が北野武作品を「☆☆−」と評価する日が来ようとは・・・

鑑賞日：2006年11月５日
製作：2005年・日本