☆ SIN CITY

監督:FRANK MILLER
   ROBERT RODRIGUEZ
   QUENTIN TARANTINO
出演:BRUCE WILLIS
   MICKEY ROURKE
   CLIVE OWEN

 原作マンガ(劇画)を可能な限り忠実に再現したそうで、いかにも劇画的な映像が続く。基本的に画面はモノクロで暗ーく、時に赤や黄色といった彩色が効果的に使われている。登場人物も、いかにも劇画から抜け出してきたようで、ナイスキャスト(に加え、見事な衣装&メイク&特殊メイク)。原作を読んだことはないけれど、イメージがぴったりであろうことは、容易に想像がつく。

 それにしても暗くて(物理的にも画面は暗いが)、退廃的。とんでもなく暗く、救いのないストーリーのハズなのに、妙に乾いてクールな印象を受けるのは、劇画そのものだから? 湿ったところはみじんもなく、悲惨なハズの物語が実に淡々と流れていく。

 それにしても、ミッキー・ロークもイライジャ・ウッドもベニチオ・デル・トロも、画面の暗さも相まって、言われなければ誰だか全然わからないほどの不気味さ。

 おねえさんたちは、誰もが異様にクールで、とんでもなく格好いい。これまた実に劇画的。変な顔だけどスタイルのいいデヴォン青木は、非情な用心棒役が滅茶苦茶ハマっている。これまたナイスキャスト。ジェシカ・アルバのひょうひょうとした演技もいい。

 結構、過激なので、暴力的なのが嫌いな人はダメだろうな。でも一般の映画と比べて、同じ程度の暴力シーンでも、劇画効果かモノクロ効果か、見ているこっちまで痛くなることはあまりない。

鑑賞日:2006年4月6日
製作:2005年・アメリカ


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