☆ サイレント・トーキョー

監督:波多野貴文
出演:西島秀俊
   中村倫也
   石田ゆり子
   佐藤浩市

 渋谷の爆破シーンは、爆破自体もすごいしエキストラもたくさん使っているし、映画館で観たらさぞや迫力があっただろうな。これは圧倒的に映画館向けの作品だ。ただまあやっぱり、クライマックスは終盤に持ってこないとしまらない。渋谷爆破後の展開が尻すぼみに感じてしまう。

 それにしても説明不足で誰が誰なのか、過去と現在で同じ人物を違う役者が演じるから分かりにくいし、登場人物同士の関係性も今いち分かりにくい。想像して補うことになるのだが、あと20分長くしていいから、できれば「こういうことなんだよ」ってちゃんと説明してほしかった。

 あと細かいけど、なんで広瀬アリスが中村倫也の家を知っていたのかも、よく分からない。友達にあらかじめ聞いていたというのは、どう考えても不自然。広瀬アリスが勝手に人の家の中あさって、中村倫也が止めないというのも謎。

 戦場でのシーンは、微妙。言いたいことは分かるけど、少女の外見も含めてもうちょっとうまく作れなかったかねぇ。反戦を言うなら「平和ボケ上等」なハズで、その辺もなんだか矛盾してる。

 なんにしても、いくらダンナを愛していても、あんな頭のおかしくなったダンナの言うこと聞かね〜わな普通。それに何十年も経ったら、やりかた忘れるし普通。材料もどこで調達するんだよ・・・?

 余談だけど、「渋谷スクランブル交差点」のオープンセットは「今際の国のアリス」でも作っていたようだけど、いろんな映画で使うんだから作りっぱなしにしておいて、有料で誰でも使えるようにしておけば? って、足利のセットって常設なの?

鑑賞日:2021年4月25日
製作:2020年・日本


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