監督:庵野秀明
出演:藤谷文子
岩井俊二
大竹しのぶ
どこまでが現実でどこまでが「彼女」の空想なのか、よくわからない世界が広がる。なんとも非現実的な映像の中から、誰の心にも潜んでいそうな心理が鋭く誇張されて浮かび上がる。
私の趣味からすれば「嫌い」の範疇に入りそうなぐらい不条理で非現実的な世界が続く。それでも嫌いになれないどころか、ところどころ引き込まれてしまうのは、「彼女」の孤独や「監督」の行き詰まり感、2人に共通する厭世観に大きな共感を覚えるからだろう。
「当日」の会話が妙にリアルで、それまでの映像とアンバランスなのがちょっと気に入らないけど、全体にぎりぎりのところで絶妙なバランスを保っている。
エンディングのCoccoの歌が、泣かせる。
余談だけど、岩井俊二監督ってあんな顔してたのか&意外に若いんだね。
鑑賞日:2003年9月3日
製作:2000年・日本