☆ 仮面ライダー1号

監督:金田治
出演:藤岡弘、
   西銘駿
   岡本夏美
   阿部力

 明らかに子ども向けの映画、子どもの要望で仕方なく一緒に見ているB級C級映画については、大抵ここに書いていない。だが、この作品は子ども向けとは言いがたいし、何より、突っ込まずにはいられないので、書くことにする。

 いやあ、子ども向けじゃないどころか、「子どもの頃に仮面ライダーを見ていた今おっさん」向けすら超越している。はっきり言って、単なる「じじいの夢物語」である・・・。がっかりしたよ。設定があり得なさすぎていっこうに感情移入できない。自分がじじいだったら、本郷猛を自分になぞらえたりして感情移入できるものなのか・・・???

 まず何をおいても藤岡弘、だけれど、一体全体どういう人生を送ったらこんなに濃くてくどくてスクリーン越しに見ただけで胸焼けしそうなじじいができあがるのか、感動的ですらある。年取ってからのショーン・コネリーやスタローン(ファンだから、本当は比べたくないんだけどね)を彷彿とさせる、日本人離れした四角い不思議な体。これまた不思議と四角い頭部に黒々としたこれまた実に濃い毛髪(あれって今時パンチパーマ? ロングパンチ???)と眉毛。存在自体が日本七不思議(んなもの、あるのか?)といった風情である。

 そしてその濃すぎるじじいと、女子高生の、あり得ない恋愛モード。ヒロインの女子高生役が全然可愛くないことには目をつぶるにしても(セリフとはいえ、よくあのはれぼったい顔で「私が美人だから」とか言えるわ)、本郷猛が世話になった立花藤兵衛の孫娘と、どうしてそういう関係になっちゃうわけ??? どうして女子高生が、半世紀も年上のじじいのファーストネーム呼び捨てなわけ??? 長すぎる二人のデートシーンなんか、マジ、いらない。ってか、自分がじじいだったらあれを見て自分に重ねて楽しめるものなのか???

 きれいな熟女が昔の恋人とか言ってヒロイン役で出てきてくれたほうが、よっぽど楽しめたわい。

 あれで仮面ライダーに変身しなかったら、完全に任侠物Vシネの世界である。オープニングからして、やくざ映画そのものだし(タイで何をしていた設定か知らんが、あれじゃ良くても自警団だなぁ)、主人公が清水健太郎でも違和感ないし・・・???

 一応さあ、現役仮面ライダーが出てきて子どもだって見る映画なんだから、おやじ(じじい)目線ばっかりじゃなくて、もうちょっと幅広い客層にアピールする作品を作ってほしかったよ。

 余談だけど、武田幸三が主要キャラで出ていて、しかも台詞がなくて、ひたすらあのツラガマエだけで持たせているのに、かなりウケた。

 最後の最後、エンディング曲を歌っているのが野口五郎と高柳明音(という、AKB系のタレント)というのに、衝撃のダメ押し。どうして野口五郎? ってか野口五郎自体は子どもの頃にファンだったけど、こんな声だっけ? ってか、ってか、意地でも、そこまでして、こんなところまでも、じじいと若い女の子を組ませたいのかよ?! じじいの執念、恐るべし・・・

 結論、これはとぉ〜っても長ぁ〜い、藤岡弘、のプロモーションビデオである!

鑑賞日:2016年10月9日
製作:2016年・日本


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