監督：黒澤明
出演：三船敏郎
　　　京マチ子
　　　志村喬
　　　森雅之

　遠い昔、日本にいた頃にテレビ放送されたものを見たことがあったのだが、ロサンゼルス郡図書館にDVDがあったので思わず借りて再び見てみることに。

　さすが、世界の黒澤の出世作だけあって、ぐいぐいと引き込まれる。

　そして、今まで自分が大きな勘違いをしていたことに気付く。てっきり芥川龍之介の「羅生門」が原作だと思い込んでいたのだが、映画の「羅生門」の原作は芥川龍之介の「藪の中」だったのね。改めて「芥川龍之介大全集」を読んでみると、小説「羅生門」の時代背景こそ映画「羅生門」と同様なものの、小説「羅生門」は失業者が老婆を追いはぎするお話で、映画に出てくるエピソードとは全然違った。紛らわしい。

　若き日の三船敏郎が格好いい。京マチ子は、「麻呂眉毛」の濃さや大きさがしょっちゅう変わるのが妙に気になってしまった。熱演中に化粧が取れてしまうので何度も描き直したのだろうけれど、余計なことに気が散ってしまって困ったもんだ。

鑑賞日：2020年１月21日
製作：1950年・日本