監督:BARRY LEVINSON
出演:DUSTIN HOFFMAN
TOM CRUISE
VALERIA GOLINO
なんと、私は今まで、この「名作」を見たことがなかったのである。89年2月、旅行でロサンゼルスを訪れた際、土曜日の夜、「RAIN MAN」上映館の前に入場を待つ客の長い列ができていたことをよく覚えている。あの時に見たいなと思って以来、実に13年。ようやく見た「名作」は、評判に違わぬ名作だった。
とにかく、ダスティン・ホフマンが本当に本当に素晴らしい。思いつくすべての賛辞を贈りたい。少なからぬ彼の作品を見ているけれど、文句なしにこれが最高。それも、飛び抜けて最高。これが彼の代表作であることに異を唱える者はいないだろう。
すでにスターではあったけれど、まだ初々しさが残るトム・クルーズも、負けじとがんばっている。ごくごく普通の若者の気持ちの変化を、自然体で等身大に演じている。
シンシナティからロサンゼルスまで、2人がドライブする道中の、広大で大陸的でなんだか懐かしいような景色もいい(これは、96年に逆のルートを自分で運転したせいか)。今とはまったく違うラスベガスの町並みに、時の流れを感じる。
135分の長編だが、長さを感じさせないどころか、もっともっと2人と一緒にいたい、と思わせる。
ところで、クルーズの彼女役。もうちょっと良く描いてあげてもばちは当たらないと思う。あれじゃ、登場させる意味がない。
鑑賞日:2002年3月12日
製作:1988年・アメリカ