監督:MARK PAVIA
出演:MIGUEL FERRER
JULIE ENTWISLE
久しぶりのスティーブン・キング作品だ。彼の作品は映画にしてしまうと、どうも子供っぽくなってしまうものが多い。いつも途中まではかなり怖いのだが、化けモノの正体がどう見てもちゃちぃ作り物になってしまう。各人が最も怖い化け物を頭の中で空想する小説の方が、数倍怖いのかもしれない。
今回は自家用飛行機に乗ってやってくる連続殺人犯と、それを追う雑誌のレポーターの話だ。殺人犯の正体とは別に、トップ・ジャーナリストたちの生臭いドロドロした世界も描かれていて興味深い。
なにしろスティーブン・キングだから、レーティングが成人指定になろうとお構いなしだ。一般向け映画にするために残酷なシーンや目を背けたくなるような死体は写さないメジャーな作品と違い、見たい場面は何でもお見せします状態。ほ〜ら、見たいでしょぉ〜、もっと見たいでしょぉ〜、こっちはもっと凄いぞぉ〜、と、もう文字通りの出血大サービス。心ゆくまで死体が見られる。ここまで来ると、怖いというより笑って楽しめてしまう。
もちろんスティーブン・キングだから、納得できる結論がある訳ではない。しかし、オチとしてはなかなか悪くない。
鑑賞日:1998年6月20日
製作:1997年・アメリカ