監督:平川雄一朗
出演:浜辺美波
北川景子
城桧吏
板垣李光人
原作は知らない。「わたしを離さないで」と比較されることが多いという話だったので、そうなのかと思って見たのだが、全然違うじゃん。これを「わたしを離さないで」と比べたり、似てると思う人の顔が見たい。というか、大昔から滅茶苦茶よくある話じゃん。要は、伝説や神話、童話によく出てくる「生け贄」でしょ。なんでわざわざ「わたしを離さないで」と比べるのか、さっぱり意味が分からん。「わたしを離さないで」より初期の「進撃の巨人」のほうが、まだ印象が近いわ。
つまらなくはないけど、よく言えば舞台劇っぽいというか、ぶっちゃけ学芸会みたい。登場人物の顔レベルが高いのでそれなりに楽しめたけど、かなり白々しい感じは否めない。同じ内容でもアニメだったらもっと素直に見られるのだろうが、実写化は厳しいなぁ。
浜辺美波って、もうちょっと演技うまくなかった?・・・と思ってしまったし。まあ、おそらくそういう白々しい演出なのだろうけれど。松坂桃李は、あまりにも似合っていないラーメンヘアに笑ってしまった。
一番の難点は、無理矢理2時間にするためにかなり説明不足になっていること。それなりにまとまってはいるが、そもそものあらすじが荒唐無稽なので、説明が足りないと「結局だから何?」で終わってしまう。ペンの話なんか、あれだけ見てもまったく意味不明だ。原作では重要な役割を果たしているのかもしれないが、映画では思い切って削除したほうが良かったのではないかと思う。
繰り返しになるが、別段つまらなかったわけではない。登場人物も含めて映像がきれいなので目の保養になるし、深く考えずにさらっと楽しむ分には何も問題ない。
鑑賞日:2021年6月6日
製作:2020年・日本