☆ ミセス・ノイズィ

監督:天野千尋
出演:篠原ゆき子
   大高洋子
   長尾卓磨
   新津ちせ

 何の予備知識もなく観賞。最初は、非常識な家族の隣に何も知らずに引っ越してきてしまった人の悲惨な話かと思ったのだが、なかなかどうして、一筋縄ではいかないお話だった。

 最初のほうはかなり不快な映像が続き、見るのを止めたくなるほどだったのだが、視点が隣人に変わってから俄然面白くなってくる。なるほどねぇ。事実は一つでも立場が変われば印象も大きく変わるという良い例。「羅生門」とはいかないまでも、うまく話が組み立ててある。

 ぶっちゃけ、主人公もかなり自分勝手だし「変な人」だと思うが、ダンナがあまりに他人事なのもムカつく(ダンナは顔もなんか気色悪いし)。自由業っぽいのに子育てに協力的に見えないし、そもそも朝の6時前から騒音立てる隣人にどうしてダンナが気付かないのか??? そんなに毎朝早くから仕事に行っているのか???

 主人公以外の大人の役者がほぼ無名で、色がついていないところがいい。外見も、いかにもその辺にいそうな感じでリアル。

 しかし撮影のためとはいえ、体中をハサミムシにはいまわられるのはちょっとなかなか・・・。これに耐えられるかどうかで役者を選んでるのかも(???)。撮影中や後のハサミムシの管理や処理も大変そう・・・。

鑑賞日:2022年2月6日
製作:2019年・日本


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