監督：MARC FORSTER
出演：BILLY BOB THORNTON
　　　HALLE BERRY
　　　HEATH LEDGER

　これは、どう受け取ればいいのだろう・・・？　人種差別がらみの硬い話かと少々身構えながら見始めたのだが、なんか違う。素直に、恋に狂った中年男の話、と受け取ればいいのかな。

　女性のほうが平均的に長生きなせいか、女性３代が出てくる映画はよくあるが、男性３代（ばーさんも、かーさんも死んじゃってる）っていう設定は珍しい。しかも主人公の中年男は、厳格で超人種差別主義者の父親（じーさん）のことも、気弱で優しい息子のことも、実は好きになれない。どうしていいのか分からない、宙ぶらりんにもてあましていた感情を、目の前に現れた美人だけど不幸な女性に持って行かれてしまった。初めて尽くしたいと思う相手に出会った、その相手がたまたま黒人だった。そんなところかなぁ。

　じーさんの手前、自分も人種差別主義者だと思っていたけど、実はそんなことなかった・・・って？

　映像的には、全編しっとりしていてなかなかいい。ミシシッピー川と思われる情景や黒人労働者がいる風景もいい感じだ。

　ところで「チョコレート」って邦題、悪くないと思うけど、正確には「チョコレートアイスクリーム」だね。

鑑賞日：2009年４月20日
製作：2001年・アメリカ／カナダ