監督:細田守
声の出演:上白石萌歌
黒木華
星野源
麻生久美子
細田守監督作品は不愉快になることが多いし、この作品の評判が悪いことも承知していたので、見る予定ではなかったのだが、「こどもの日」サービスで?仕方なく家族で鑑賞。去年の夏に日本に行った際、「この夏の代表作!」みたいな感じで派手に宣伝しまくっていたから、子どもも見てみたくなるわな。
結果、期待外れというのはこの作品のためにあるような言葉である。元々、私は期待していなかったけどね。そもそも、誰を対象にした作品で、何が言いたいのか、さっぱり分からない。子育て中の親を応援する、というなら少しは分かるけど、でも乳幼児の子育てに四苦八苦している親はこんな映画を観に行く余裕などないと思います。DVD鑑賞にしても、内容を理解できない乳幼児と一緒じゃ難しいだろうな。
なによりまず、上白石萌歌の声がまったく合っていなくて異様で最初から最後まで違和感ありまくりなのが、致命的。なんでそういうキャスティングになるわけ??? 本職の声優だって男の幼児の声なんて難しいだろうし、さらに演技力まで必要なこの「くんちゃん」の役に、どうして、俳優としての実績だって大してない上白石萌歌なのか???
その「くんちゃん」の年齢設定もまったく分からん。登場した時は2歳ぐらいかと思ったけど、自転車の補助なしなんて普通は6歳ぐらいだし、祖先の皆様のお話なんぞ、小学生でも理解できないような難しいこと語ってるし、もうちょっとしっかりキャラ設定して脚本を練れよ!!!
両親のキャラ設定も非現実的だし、祖母の言動もよく分からんし、母の言動が妙にムカつくし、父はただのアホにしか見えないし。大体、母がすでに「バカバカしい」と切って捨てている女性蔑視の迷信をどうしてさらに若い未来が気にするのか?! もっとも近年は「LGBTの権利だ、同性婚だ」と叫ばれている割に女性蔑視だけは見事に深化拡散してるからね、若い子のほうがそういうこと気にするってことですか?(実際はそこまで深く考えて脚本作ってないと思うが)
それにしても我ながら、嫌いな作品ほどいつも長々と感想を書いてしまう。なんだかなぁ。
鑑賞日:2019年5月5日
製作:2018年・日本