監督:中村義洋
出演:濱田岳
大塚寧々
倉科カナ
永山絢斗
タイトルの「みなさん、さようなら」は、小学校の教室で下校前に皆で言う挨拶のことだったんだ・・・。
一人の青年の青春成長物語であると同時に、「団地」という今静かに姿を消そうとしている日本の高度成長期を象徴する住宅形態の盛衰の物語でもある。
最初はただの変わった少年のコメディタッチのお話で、それはそれで笑えて楽しかった。しかし途中で主人公の行動の意味が分かると、ただの変なヤツだと思っていた主人公に今度は感情移入してしまう。
まあ、あれだけちゃんと毎日規則正しい生活で、勉強して体も鍛えていれば、小学校しか行っていなくてもそんじょそこらのヤツには頭脳も体力も負けないわな。もし本当に指一本で腕立て伏せができるまでに鍛えていれば、確かに指一本で人だって殺せるし。
最後、主人公の母が陰ながらしっかり主人公を支え、信じて応援していたことが分かって、泣ける。口は出さずに、とにかく信じて見守る。母の鑑。
濱田岳は、実にはまり役である。
鑑賞日:2018年5月27日
製作:2012年・日本