監督:MARTIN BREST
出演:BRAD PITT
ANTHONY HOPKINS
CLAIRE FORLANI
目は口ほどにものを言い・・・。この作品のピット(が演じるジョー)とフォーラニのためにあるような言葉だ。2人が交わす少ない言葉と、はるかに雄弁な2人の目、表情、しぐさ・・・。
冷静に考えると、非常に恐ろしくて、非常に残酷で、非常に悲しい話である。しかし暗さはどこにもなく、ひたすら優雅で豪華だ。ホプキンスの貫禄も素晴らしい。
実際、なかなか深い話でもある。人は、相手の容姿を愛するのか、中身を愛するのかとか、「もうすぐ死ぬ」と言われたら「準備はできてる、悔いはない」などと言えるものかとか、いろいろ考えてしまった。
ピットの人間離れした(人間ではないのだが)言動が、少しずつ人間らしくなっていく様子がなんともいい。最後30分あたりの展開は痛快で最高である。
そして最後の最後、なんと粋で素敵で美しいことか。
鑑賞日:1999年8月31日
製作:1998年・アメリカ