☆ 劇場版 マジンガーZ / INFINITY(MAZINGER Z)

監督:志水淳児
出演:森久保祥太郎
   茅野愛衣
   上坂すみれ
   関俊彦

 うぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜む・・・・・・・・・・

 見るんじゃなかった・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・なんなんだろうなぁ、この、全編に漂う不愉快さと、全くノレない感じ。

 遠い昔、日曜夜の放送を毎週楽しみに見ていた「元視聴者」なのに、どうしてこんなに楽しめないのか。2017年にもなってこんな古くさい価値観の作品作り直すぐらいなら、オリジナルそのままデジタルリマスタリングかなんかだけほどこして再公開してくれたほうがよほど楽しめただろう。作り直すなら、ちゃんと現代の価値観に合わせろよ。

 特に最初の30分は、セクハラというか、女をバカにしまくってる感じバリバリで、超不愉快。さやかは、こんな風に中途半端なナヨナヨ、くだらないステレオタイプな「結婚して子どもがほしい女」として描かれるぐらいなら、オリジナルの「じゃじゃ馬」のほうがずっとマシだ。

 この作品、「世界同時期展開を予定」していて、日本より先にイタリアとフランスで公開されたそうだけど、2017年にもなって世界中に、「幸せ=結婚」「子どもは必須」「下町四畳半畳張り」などなど、こんな日本の古くさい価値観満載の映画を見せて、どうしようっての??? 象徴的な、リサの「ご主人様」に関するエピソードなんか、欧米の人間が理解できるとは考えにくいし、そもそも欧米の言語で「夫」のことを「ご主人様」を意味する言葉で呼ぶとも到底思えない。それとも、もっと単純に「萌えキャラ」+「メイドカフェ」系のエピソードだったりする??? なんにしてもこんな陳腐なやりとり、「マジンガーZ」じゃなくて他の(萌えとか恋愛がメイントピックの)作品でやってくれ!

 世界が侵略されて宇宙ごと消滅するかもしれないって時に、「マジンガールズ」って一体なんなわけ??? 全然、ノレないし、戦い自体に感情移入できなくなってしまう。「キューティーハニー」ならいいんだよ、別に。なんで「マジンガーZ」に出てくるの? 「おっぱいミサイル」にしても、ザボーガーは実写だから許せるんであって、(昔の、良くも悪くも雑で粗い画ならまだしも)最新の精緻なアニメで、あの萌えキャラでやられたら、ただのロリコンエロアニメ。

 おまけに、アラサーのハズの主人公カップルの、高校生かと思うような白々しい「純情な」言動には、もう辟易。繰り返しになるが、お願いだからそんなこと、萌えとか恋愛がメイントピックの作品でやってくれ!!! 森久保祥太郎の高い声も、少年ならいいかもしれないけどアラサーのヒーローには全然ふさわしくない!

 家族3人で見たのだが、「女をバカにしている」のなんのに関しては何も気にしていないハズのダンナですら、「もうちょっとシンプルなストーリーにしたほうがいい」と感想を述べていた。要は、結婚だ子どもだなんて自民党が喜びそうな話はまったくもって余計で、もっと戦いに焦点を絞れってこと!

鑑賞日:2018年5月19日
製作:2017年・日本


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