監督:森田芳光
出演:内野聖陽
大竹しのぶ
西村雅彦
出演者の演技が、とにかく凄い! 圧巻! 現実以上に現実的というのか、超現実というのか、役者魂を感じる。
まず内野。いかにもいそうな、卑屈なほどに腰が低くて丁寧なサラリーマンを見事に演じる。プライベートの場面と仕事がらみの場面では、表情から姿勢から、何から何まで別人のように変わる。後ろ姿だけで、気分を表現できる役者。さらに、恐怖に遭遇した時の演技が秀逸。恐怖に突き落とされる役柄の話ばかり来るのではないかと心配してしまうほど。
西村。いるよ、いるよ、こういう気持ち悪いヤツ・・・という役柄を、本当に見事に演じている。あの鬼気迫る演技は、並の役者にはできない。しかも、物語が進むにつれ、どんどん凄くなっていく。序盤の演技が、実はその時点で感じた以上に見事だったことに、途中で気付く。
そしてそして大竹しのぶ。言うまでもない超有名俳優だし、キャリア的にも大御所クラスなのだけれど、それにしてもこの映画での演技には、改めて恐れ入りました。
一見の価値あり。
鑑賞日:2001年6月13日
製作:1999年・日本