監督:二本松嘉瑞
出演:園井啓介
川津祐介
新藤恵美
キャッシー・ホーラン
「昆虫大戦争」なんて仰々しいタイトルだから、巨大化した虫とか、突然変異した虫とかが襲ってくるパニック映画かと思ったら、全然違った。出てくる虫といっては、いかにも害がなさそうなミツバチの群。クローズアップだけ、いかにも獰猛そうなスズメバチか何かの食餌シーンを使ってごまかしている。しかも幼虫は、どう見てもハチじゃなくてハエのウジ虫だし・・・。
ジャンルとしては、反戦(反・核兵器)映画なのかなぁ。ゴジラが反核映画である程度に。問題は虫じゃなくて水爆だし。
昔の映画なので、それはもう突っ込みどころだらけだけれど、キリがないのでいちいち書かない。しかし黒人の扱いが奴隷そのものだった点に関しては、書かずにいられない。滅茶苦茶、胸クソ悪かった。基本的に、昭和後半の時代が何かにつけて良かったと思っている私でも、こういうシーンを見てしまうと、現代の方がマシなこともあるよなあ、と思わざるを得ない。
川津祐介は、数年前に「人間の條件」を見た時に若い頃がイケメンで驚いた。今回はなかなかマッチョな体なので、さらに驚いた。ってか、「上林先生」のイメージが強かったけど、実はアクション系だったのね! さらに、今年亡くなっていたことにもびっくり。(驚いてばっかりだな)
終わり方はあまりに唐突で、これもまた、この時代の映画らしいといえば、らしいか。「人類がクソだ」というテーマは悪くないけどね。
鑑賞日:2022年9月27日
製作:1968年・日本