監督：中島哲也
出演：松たか子
　　　西井幸人
　　　橋本愛
　　　木村佳乃

　想像していたのと全然違う内容だっだけれど、どんどん入り込んで一気に見終わってしまった。これはなんとも、いろんな意味で怖い映画だ・・・。松たか子演じる教師の緻密に練られた復讐も、松たか子の鬼気迫る演技と相まってかなり怖い。しかしそれより、中学生にもなって人の話をまったく聞かない学級崩壊としか言いようのないクラスの様子、クラス全員がケータイを持って教室にいても常にメールを送り合っている様子、いくつものゆがんだ親子関係、命を殺すことに何の躊躇もない中学生たちなどのほうがずっと怖い。もちろんこれは映画だが、もしこれが今の典型的な日本の中学校の様子なのだとしたら、日本に未来はないな・・・

　それにしても、ラストシーンの一瞬手前の松たか子の表情は本当に怖くて素晴らしい。それと、どうでもいいけど岡田将生って、こんなおバカな役もやるんだね。

　欲を言えば、松たか子と木村佳乃が同じタイプだったのが少し残念。保護者役は全く違う、濃くてくどい顔の役者にしていたら、お互いがもっと引き立ったかも。

鑑賞日：2011年５月８日
製作：2010年・日本