監督:阪本順治
出演:藤山直美
大楠道代
佐藤浩市
題材は悲惨で暗いのに、映像は妙に明るい。なんとも不思議な映画。思わず吹き出してしまう場面もしばしば。
藤山直美のひょうひょうとした演技が、実にいい。最初は鈍くさくて不細工な藤山が、「生きる」ことを始めてから、どんどん魅力的な人間に変わっていく。
登場する人物は皆、スネに疵があったり、心に傷があったり、一癖も二癖もある。皆、とてつもなく不器用だけれども、優しい。藤山が初恋(?)を告白する場面など、なんだか泣けてしまった。
なんともいえない終わり方が、またいい。
鑑賞日:2001年5月9日
製作:2000年・日本