監督:黒沢清
出演:加藤晴彦
麻生久美子
小雪
とにかく真っ暗で、何がなんだか意味不明。加藤晴彦と小雪以外の登場人物がどんな顔をしているかすら、よく判別できない。はっきり見せないことで恐怖をあおるやり方もあるけれど、これじゃ暗すぎて怖くもなんともない。物理的に画面がよく見えないだけでなく、ストーリーもよく見えない。全体的にあまりに説明不足。見ている者を怖がらせたいのか、それとも深く考えさせたいのか、ちっともわからない。
加藤晴彦だけが、あまりに普通にしているというか、まるで演技などしていないかのよう。とてつもなく素に見えて、なんだか笑ってしまった。
考えてみれば、「CURE」の終盤も「ご想像にお任せします」的だった。どうやら私は、この監督の作品を見ると消化不良になってしまうみたいである。見ないほうが平和かもしれない・・・
女は男を君付けで呼び、男は女をいきなり呼び捨てとか(昔の小学生かね?!)、車の持ち主が女でも修理や運転は男がするとか、これまた意図がさっぱりわからない、今時なんなの?!と言いたくなるようなジェンダーの描き方も実に不愉快。
鑑賞日:2002年2月2日
製作:2001年・日本