☆ 影踏み

監督:篠原哲雄
出演:山崎まさよし
   尾野真千子
   北村匠海
   滝藤賢一

「影踏み」という妙に魅力的なタイトルと、サスペンスという説明に惹かれて見始めたのだが、最初の15分で挫折しかかる。がんばって最後まで見たけど、失敗だったな。

 何よりもキャスティングが酷すぎる。山崎まさよしは、歌だけ歌っていればよろしい。何でわざわざあんな地味なしょぼい外見のおっさんを主人公にする??? しかも、若い頃が北村匠海って、北村匠海がどんな酷い人生を送ったらあんなしょぼい顔になるんだ??? 竹原ピストルは、出番が少なくて助かった。

 尾野真千子の若い頃を演じた役者も酷い。どうしてあのブスが年取ると尾野真千子みたいな美人になるんだよ?! いっそ尾野真千子本人が若作りメイクで演じたほうが、百万倍マシだった。小学生までなら多少の顔の違いは許せるが、高校生ってすでにほぼ大人の顔だし・・・。

 ストーリーも、原作は面白いのかもしれないけれど、この映画の脚本は酷すぎる。最初のほうはそもそも意味が全然分からないし、この映画の主題である双子の葛藤の描き方も実に薄っぺらい。サスペンスに関しては、そんな理由で連続殺人(未遂含む)かよ?!と、バカバカしくなってくる。

 泥棒(もしかして義賊のつもり?)が刑事の真似事ってのも、アニメだったら許されるけど、あるいは2.5次元レベルのイケメンがやれば何とか見られるかもしれないが、あんなしょぼいおっさんがやるなんて、あり得ない。大体、司法試験目指してた人間が、いくら挫折したって普通、泥棒を生業にしね〜よ(これは原作の問題か?)。

 でもって結局のところ、泥棒稼業のしょぼいおっさんと、そのおっさんを20年も待つという謎の行動に出た美女の、現実には絶対にあり得ない、純愛ラブストーリーでしかないわけなんだけど、いい年したおっさんがプラトニックぶってもキモいだけだから・・・。

鑑賞日:2020年5月26日
製作:2018年・日本


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