監督：GABRIELE SALVATORES
出演：GIUSEPPE CRISTIANO
　　　DINO ABBRESCIA
　　　MATTIA DI PIERRO

　まず第一に、「その夏、少年は大人への扉を開けた」ってコピーは、全くもって不適切だと思う。タイトルは・・・ぼくが「怖くない」（と願う）のは、夜の闇？　暗い穴の中の未知の生き物？　それとも身近な大人たち？

　イタリアの田舎の風景は実にのどかで美しく、地平線まで黄金色に波打つ麦畑が郷愁を誘う。抜けるような青空を鳶が舞い、夜になれば梟が鳴く。子どもたちは毎日元気に走り回り、廃屋を秘密の基地にして遊ぶのだが、とんでもないものを発見してしまって・・・。のどかさとハラハラドキドキが交錯し、最後まで展開が読めない。

　最初のほうは、こんなところでのびのびと育った子どもたちは幸せだろうな〜、なんて考えていたのだが、最後のほうでは「やっぱり田舎は怖い。貧しくて閉じた村社会は最悪！」と180度方向転換。

鑑賞日：2004年10月24日
製作：2003年・イタリア