監督:若松節朗
出演:西島秀俊
佐々木蔵之介
佐藤浩市
本田翼
キャストがあまりに豪華だし、戦闘機や潜水艦、空母などの映像にもそれなりにお金をかけているのだろうが、なかなか微妙な内容。劇場で観たら、何も考えずに「トップガン」的にド迫力の映像や音響を楽しめるのだろうけど・・・。
なによりもまず、本田翼のしゃべり方がとてつもなくイラつく。本田翼は特に嫌いではないし、「絶対零度」の本田翼は好きなぐらいだが、この作品ではなんであんな気色悪いぶりっこなしゃべり方をする? 監督の指示? 意図がまったく分からん。おまけに思いっきり鼻声だし。
原作マンガは知らないが、マンガと実写では許せる「非現実」の許容度が全然違う。マンガでは別世界のこととして楽しめても、実写になると急にシラけてしまうことは、他の作品でもたくさんある。この映画も(原作がどうなのかは知らないが)あり得ないことやきれい事が多すぎて、見ていてつらかった。ミサイル迎撃シーンなんか、噴飯物。そもそも、もっとリアルな本物の戦争(内戦含む)が世界中で常に進行している中、日本以外の誰があんな生っちょろい映像と鼻づまり女のぶりっこレポートなんかに心を動かされるものか! いろいろな国のいろいろな人種がスマホを見ているシーンは痛すぎて、見ていて恥ずかしくなってくる。もっと悲惨でずっと強烈な映像、掃いて捨てるほど出回ってるから。
まあ、反戦の意図は理解できたし、そこを否定するつもりはないが。
ところで、今まで気にしたことなかったが、佐々木蔵之介っていい声してるんだね。号令向き。
鑑賞日:2021年2月1日
製作:2019年・日本